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機動戦士ガンダム ブラックアウト

15スクネ:2010/10/01(金) 22:47:03
ネビル達が乗っているのは輸送艦に見せかけた宇宙空母だった。船体後部につけられているコンテナの1つには回収したゼフェロキアがエンジニアから補給を受けている。また、他のコンテナには、その気になればこの艦内だけでMSを組み上げることが可能な程の量の物質や遠隔操作の無人攻撃機、コンテナにカモフラージュされた砲塔が隠れている。
ブリッジには艦内権限がトップの艦長代行ジャネットと、艦の運行を担うオペレーターがチーフ・オペレーターのトルエン=グーフィールド以下4名が働いていた。警戒態勢が解除されるとそそくさと2名のオペレーターが退出した。彼らはこの時間、非勤務時間なので当たり前の行動だった。しかし、誰が見ても怒りに当てられる前に逃げ出したのは明らかだ。そして、彼らの行動が正解だったのも。
ジャネットはネビルの方に向けていた椅子を元に戻した。片肘をつき、こめかみを押さえる。
「何か理由があるのなら、今言いなさい」
静かに言い放ったが、今にも爆発しそうな火薬庫の気配が、背中から漂っている。
トルエンが作業の手を止め、1段上がったところにあるキャプテンデスクを心配そうに見つめた。トルエンのオペレーターデスクからでは、ジャネットの表情は見えない。
「勘です。根拠のないものを感じました」
オペレーター全員の手が止まった。
ネビルの表情は先程から変わらず、不気味な程に自然な笑顔を張りつけたままだ。声色は真剣そのものであった。
「クライアントは条件に情報漏洩の禁止を挙げています。なのに、あなたの行動によりゼフェロキアの存在が一般市民にまで知られ、危うくこの艦の存在まで露呈するような事態になりました。まして、独断で民間人を収容して」
「今後の活動を円滑に行うためには彼が必要だと感じました」
ジャネットの両手がデスクに叩きつけられる。椅子を蹴り倒す勢いで立ち上がると、人差し指をネビルの眼前に突きつけた。
「散々勝手な真似をしておいて、英雄気取りか。ネビル=セラブロ!」
目尻がつり上がり、並の大人でも圧倒されそうな圧力がネビルに向けられていた。
「無期限謹慎を言い渡します。M-03にて通達があるまで自習をしてなさい」
言い切って、パネルを操作しデスクの高さを降ろすと、降り終わる前に飛び降り、通路への扉に向かった。
「キャプテン!」
見守っていたトルエンが口を開いた。ジャネットの足が止まる。


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