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機動戦士ガンダム ブラックアウト
11
:
スコール
:2008/12/16(火) 20:22:43
「……逃げる気かよ!」
ハルバートは吠えた。ディスプレイの中でゼフィロキアは自分に背を向けていた。
額に青筋が浮かび、目が血走る。
もてあそばれたっ!
自分が乗っているのは将来、連邦軍主力機となる最新鋭機。世界1の硬度を持つスーパーメタル「ガンダニウム」を装甲に使い、最新の技術によって戦艦の主砲クラスの威力を持つビームライフルの携行まで可能になった。言わば、現行最強を目指して造られ、それを体現するに至った最高機!
そして、それにはエースと名高い俺が乗っている!
自尊心を打ち砕かれた。
このままじゃ終われない。
奴は、背を向けている奴は許されるのか?
否!
殺してやる
フットペダルが踏み込まれた。
急加速によって生じたGが容赦なくハルバートに襲い掛かる。しかし、ハルバートの体勢は依然、前傾姿勢のままだ。
体が殺気で溢れている。
「死ねよやーっ!」
ゼフィロキア目掛けて、光の矢が放たれた。
「動いた、ビーム!」
「逃がしてはくれないのか……」
ネビルが巧みな操縦でハルバートのビームを回避する。
ソールがガンダムの挙動を注意深く見ていたお陰だ。
「ジャネット達のことが気になるんだ……早く集合地点へ行きたい」
「あぁ、でもまずは火の粉を振り落とさないと」
ソールはディスプレイに写るガンダムを見て、違和感を感じていた。
まるでガンダムの装甲を通して、殺すという強い思いがゼフィロキアを包み込むような。
それはハルバートの殺気が強い証拠であり、またソールの第6感が強く働いた証拠でもあった。
「くそっ、当たれ」
先程からソールはトリガーを断続的に引き続けている。
しかし、放たれたビームは掠りもせず、ただ流れていく。
出力を落として連射しているビームを掻い潜り、ゼフィロキアへ肉薄するガンダム。
「食らえ」
ハルバートはまたもや吠えた。
それがビームの刃に乗り、ゼフィロキアの機体を狙う。
「んぐぅ!」
間一髪、ネビルが反応した。
サーベルとサーベルが交差する。エネルギーの干渉で一瞬2機のの間に間が空く。直後、ゼフィロキアのわき腹にガンダムの左足がヒットした。
震動は無い。ゼフィロキアのコックピットの周りを覆うゲル剤が震動を殺したのだ。しかし、だからこそパイロットは何をされたかわからない。
ゼフィロキアの機体が弾かれ、体勢を崩しながら押される。
「ネビル!」
そこへまたもや、光の刃が振り下ろされる。しかし、ガンダムを注視していたソールによって、また危機を逃れた。
「これじゃやられる……!無茶を」
してでも、殺さないと
殺さないと。それを言う前にソールは口を閉じた。心の奥底でまだ踏ん切りがついていないのだ。
サーベル同士の干渉で生まれたエネルギーは発光し、2機の間を照らす。
「ガンダムのパイロットぉぉぉおおお!
ゼフィロキアのコックピットに男の声が流れる。ハルバートの声がお肌の触れ合い会話で聞こえてくるのだ。
「ふざけるなぁぁああ!!」
ネビルは直感的に、話している男に大して嫌悪を感じた。
自分勝手なんだ。
そう思い、嘲るように鼻を鳴らした。
ソールは驚いていた。
ふざけるな。という言葉にどんな意味があるのか、ソールは知らない。
ハルバートは馬鹿にして、という意味でふざけるなと言った。つまり、ネビルは正しい。
しかし、ソールは自分自身の心の奥底を見透かされたような感覚に陥った。
まだ踏ん切りがついていないのか、人を何人も殺しておいて。そういわれた気がした。
だがら反発する。
ソールはまだ反抗期だ。
「ふざけてないんか、いない」
静かに言い放った。
それを聞いたネビルは驚いた顔をする。
「お前なんか、消えちゃえ」
ショートカットキーを使い、ビームキャノンの出力を変更する。出力85%だ。
ターゲットはガンダム。
しかし、激昂しているためサーベルの存在に気づいていない。
死ね!ソールがトリガーを引いた。
瞬間、ディスプレイの半分がホワイトアウト。優秀なAIがサブカメラの映像に、ディスプレイを切り替える前に。2機を半端の無い震動が襲った。
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