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機動戦士ガンダム0.5
22
:
きんけ
:2008/12/07(日) 21:54:56
僕とハーワンは所属している組織こそ違うけど、同じ反連邦思想でそれ以上にかけがえのない友人だ。
ハーワンの表向きな仕事は喫茶店を経営している、気の良いマスターだ。
彼の店には、いつも賑やかな声が絶えない。四人の子供が代わりばんこで店内を駆けずり回っている。
今も僕の足をねこじゃらしのようにして一人の男の子が遊んでいる。
この子たちはハーワンが引き取った子供たちだ。
「イナクト君…足を噛むのは痛いよ」
無邪気にはしゃぐイナクト少年。
ハーワンは砂糖とミルクをたっぷり入れたカップをジョシュアに渡すとイナクトをひょいと持ち上げてカウンターへと戻っていく。
みんな、戦争孤児だったんだ。それを率先して引き取りに名を上げた。
こんな甲斐性なしにすら、優しく接してくれるんだから彼には頭が上がらないよ、まったく。
それにしても、プレイオスからの連絡がない…
情報漏洩を防ぐために僕の情報を偽装船側に送っていない。偽装船側の詳細な情報も知らされていない。
連絡が来ない限りは合流なんて不可能だ。
もし宇宙港に船が停泊していたとして僕が足を運んでも、どれが偽装船なのか分からないし奇跡的に偽装船を見つけても向こう側が僕を信用しないだろう。
「だから僕は行かないよ。こんな寒い中、外を歩くなんて…」
ジュショアの独り言に「なにー?」と興味を示した女の子。
「いや…君は何も知らなくていいんだよ。マリーちゃん」
マリーの頭を撫でながら、ほほ笑む。それに感応するようにマリーも輝かしい笑顔を見せた。
ずっと、ここにいたい。
温かさを感じながら、ジョシュアは心から思った。
身体が寒い。心も寒い。
自動販売機でホットコーヒーを買ってみたが、手だけがジンジンと温まる。
仕方がないので古着店に入って、寒さをしのげるような真緑色の適当なマフラーを買った。
まだまだ寒いが、幾分かはマシになったといえる。
丘から下りて、市街へと入ったロイス。
デモに参加している人達の顔を肉眼でも確認できる距離まで来てみたがいいが、老若男女様々な顔から目的の男を見つけることはできなかった。
「たしか名前は…」
ポケットから情報端末を取り出すと、その情報を表示させた。
ジョシュア。ジョシュア・ラングリア…
顔写真を見る限りでは、とても優しそうな青年だ。
こんな人がモビルスーツを操縦するのか?
ジョシュアの純粋そうな瞳に、ロイスは情報を少し信じ難かった。
デモ行進の参加者から探すのは不可能だ、どうにかして反連邦組織に―――
考え込むロイスの思考を遮ったのは、彼を呼ぶ柔らかい声だった。
「ロイス?」
不意に呼ばれ、えっ?とすぐさま振り返った。
手前は女性、奥には男性がそこにいた。どちらも連邦軍の軍服を着ている。
まずい!ばれたか?
しかし、女性軍人はロイスの顔を見るや嬉しそうに声を上げた。
「やっぱり、ロイス・ナウサン!」
ロングの黒髪が嬉しそうに揺れた。
黒髪美人の軍人…そんな!
記憶の中から、ふと思い出したのかロイスはパッと顔をあげた。
「君はメリア・グリース!」
「そうよ、メリアよ!」
互いに顔を見つめて、再会に驚いていた。
「グリース少尉。そちらは?」
やや戸惑いながら、メリアの後ろにいた長身の男性が問う。
取り乱したメリアが、やや照れながらロイスと男性軍人の間で双方の紹介をする。
「こちらはユワン・シラディ大尉、私の今の部隊の隊長です。そして、こちらがロイス・ナウサン。私の元同僚です」
長身で銀色の髪をしたユワンがにっと笑うとロイスと握手を交わす。
「君は元連邦軍人だったのかい?」
「は、はい」
質問にやや俯きながら答える。
そんな彼の雰囲気を感じ取ったのか、ユワンは時計を確認すると回れ右。
「グリース少尉、十五分後に集合しよう」
「!―――了解っ」
メリアの返答を聞くと、ユワンは振り返らずにそのまま歩いて行く。
互いに話したいことはあるだろう。彼女だって軍人である以前に女性なのだから。
「私といるときは、あんな笑顔見せたことなかったのに…」
少し寂しく呟いたユワンだった。
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