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白書さん
:2009/06/19(金) 22:25:49 HOST:wcache2.waseda.ac.jp[pc015139.cat.waseda.ac.jp]
ルール対裁量は金融政策の運営スタイルに関する古くからの論争である。裁量とはそのときどきの判断に基づき政策を決定するというスタイルである。これに対してルールとは、中央銀行が先行きどのように行動するかを事前にアナウンスしておくというスタイルである。市場に対する事前の約束(コミットメント)ともよばれている。
ゼロ金利をきっかけに転換を図った日銀の政策運営スタイル
過去の日銀の政策を振り返ってみよう。日銀は1999年の2月に超緩和政策(ゼロ金利政策)を開始したが、その直後の4月に当時の速水総裁が異例ともいえる談話を発表している。それは、金利をゼロにする政策は一時的なものではなく、ある程度、継続すると考えて欲しいという市場への呼びかけであった。日銀がこの奇妙な談話を出した背景には、2月の超緩和政策の導入後、翌日物金利はゼロに近くなったものの、もっと長い期間の金利が十分に下がらないという日銀にとって予想外の事態が生じたという事情がある。
市場には、過去の日銀の政策運営を踏まえれば、金利をゼロにするなどという異常な政策が長く続くわけはなく、明日にでも終わるはずだという読みがあり、その結果、長い期間の金利が十分に下がらないという事態が生じたのである。速水総裁の談話は、市場参加者に対して「日銀は過去の政策パターンから乖離し、市場が考えるよりもっと長い期間ゼロ金利を継続するつもりだ」ということを伝え、市場予想の変化を促そうとするものであった。
このときの総裁談話は、市場の予想外の反応に対する日銀の苦し紛れの対応という印象が強い。しかしその後、2001年3月には「消費者物価上昇率が安定的にゼロを上回るまで」量的緩和政策を継続するとアナウンスするなど、より巧妙かつ確実な方法で「日銀は市場が考えているよりも長く超緩和政策を続ける意志がある」というメッセージを市場に送ってきた。当時行っていた緩和が過去のパターンと異なるというメッセージを強く発することにより、将来の日銀の政策に関する市場の予想を緩和方向へと改定させ、それによって景気を下支えようというのがその意図であった。これらは将来の中央銀行の政策について約束しているものであり、ルールの色彩が濃い。
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