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白書さん
:2010/05/15(土) 05:06:37 HOST:wcache2.waseda.ac.jp
1.これはメカニズムデザインに関する論文で、数年前に私が新しく提案した「次善の最適性」概念(「戦略的に操作不可能な資源配分ルールの集合の中で、これ以上パレートの意味での改善が出来ない」という概念)に基づくものだ。ユニフォーム・ルール(複数財での)という資源配分メカニズムがその性質を持っている、と言うことまでは私自身で証明していた。
実は今述べたことの証明だけでもかなり難しいのだが、そのある意味での「逆」、つまり、この性質とその他メカニズムが持つべきいくつかの自然な性質を持つ資源配分メカニズムがユニフォーム・ルール以外にあるのか?という問題への答えは、数年前の研究では得られなかった。
ところが、最近、A君がこの「逆」問題をとてもエレガントなやり方で解決してくれたので、上述の私の最初の成果を含めて共同論文にした。
今回の論文では、ユニフォームルールの特徴付け定理だけでなく、財の種類がnあるときの次善最適なルール(メカニズム)の存在定理も与えられいる。実はその定理が特徴付け定理で用いられた公理の相互独立性の証明などに威力を発揮している。
この存在定理の証明も、けっこう面白いものだと思う。ということで、ごくかいつまんで説明したい(やや込み入った話になるので、経済学やゲーム理論、数学に関心のない皆さんはごめんなさい。)
ルール(メカニズム)は数学的には関数なので、次善最適なメカニズムを求めるということは、あるメカニズムの集合(関数の集合)上で定義された適当な順序関係(「パレート優越」という順序)に関して、その極大元を求めることを意味している。
経済学者の多くは、この種の問題に直面したときには、何とかの一つ覚えのように、関数の集合(関数空間)に位相(トポロジー)を入れたうえで、その空間のある部分集合のコンパクト性や目的関数の連続性、・・・、等々から極大元の存在を示そうとするだろう。
ただ、関数空間にどういうトポロジーを入れるかについては経済学的意味が問われることがあるし(といいつつ経済学的意味など見出し得ないままに強引にトポロジーを入れる人も多い)、一般に関数空間のような無限次元空間のコンパクト性などを保証することはけっこう難しく、人為的な仮定や無理な仮定をどんどん追加せざるを得なくなってしまったりもすることもある。
それに対して、この論文で採用されている方法(これはA君が思いついたものだ)は、上述のやり方とはまったく異なるものだ。
つまり、ルール(関数)の集合の中での極大元を求めるという本来の問題が、包含関係で順序づけられているある集合族(=集合の集合)において、その順序での極大元を見つける問題に変換されることがまず示される。
次に、このような変換によって得られた集合族が包含関係という順序に関して帰納的である(順序集合において、任意の全順序部分集合が上に有界であるとき、その順序集合は帰納的と言われる)ことが示されれば、Zornの補題によって極大元の存在が保証され、存在定理が確立することになる。
証明の基本的アイデアを手短かに延べれは以上の通りだが、もちろん変換定理の証明や帰納的であることの証明などは決してやさしくはない。
2.Zorn の補題について若干補足しておく。数学における最も基本的な公理(要するに仮定)に「選択公理」がある。この公理は、非常にラフな言い方をすれば、無限個の(空でない)集合の集まりの中から、集合ごとに一つずつ元を選び出して、新しい集合を作れることを約束しましょう、という趣旨のものだ。
この選択公理を前提にしないと現代の大方の数学的な議論は行えなくなってしまうので、そう言う意味では数学の最も基本的な仮定だと言える。
Zornの補題は、この選択公理と同値な命題(つまり、選択公理を仮定すればZornの補題が成り立つし、Zornの補題を仮定すれば選択公理が成り立つ)だということが知られてい
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