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専業非常勤講師の実態

5204研究する名無しさん:2019/06/30(日) 15:06:16
大学の教員は何故安いのか
ttps://blogos.com/article/377180/

今日のネットニュース(朝日新聞)に「40代、貧困ポスドクの悲哀 時給バイト以下、突然クビ」というのがあった。
「ほんま、安いで」と思うとともに、日本の教育とは何なのかを考えてしまう。

要するに、博士号を取得したのに就職口がなく、非常勤講師というバイトで暮らさざるを
得ないという大学というか社会の切ない実態である。

大学の非常勤講師、専門的なことを教えるのだから、バイトといっても時給が高いのではないか
と思うかもしれないが、その実態は、ネットにも書いてあるように、1コマ(普通は90分)の講義で1万円にならない。
1万円を90分で単純に割り算すると、1時間6000円以上になるが、「でもね」である。

専門的なことを教えるのだから、講義の準備が必要となる。学生の指導が必要になるかもしれない。
僕の場合で言うと、メールでの質問にいつでも答えていた。期末試験の準備もある。
講義内容の理解度を試すのであれば、毎回学生に対する質問を考え、場合によっては採点しなければならない。

これら講義そのもの以外に必要な時間を含めると、90分の3倍くらいは当然かかるだろう。
と、マクドやミスドのバイト以下の時給になりかねない。

そうそう、僕の場合、某超有名私立大学の大学院で非常勤を頼まれたことがあった。
土曜日、わざわざそのために東京に来て、それも難しい質問をする学生の前で教えたのに、
90分の講師料が1万円を割っていた。交通費も、こちらが請求するまで払ってくれなかった。
他の非常勤講師も同じようで、「川北さん、馬鹿らしいので来年度から共謀して辞めようよ」と言われた。
「そうだ、そうだ」というので、その来年度だったのか、1年間だけさらに続けたのかは忘れたが、いずれにしても辞めた。

今の大学の経営は、この安い非常勤講師で維持されている。私立はともかくとして、
大学の授業料が安く設定されていること、国からの補助金の削減が続いていることが直接的な理由だろう。
さらに言えば、常勤の教員の中には働かないのがいること、常勤の教員だけでは層が薄く
また時代の流れについていけないことから、非常勤を雇わざるを得ないのだが、講師料を安くしないと雇えないという事情もある。

そもそも、これは以前から書いているように、常勤の教員の給与も安い。文科省からは、
「世界的な研究を」、「しっかりとした学生の教育を」と言われ、大学本部からは暗に
「しっかりと事務作業や監督をしろ」と言われている。そんなスーパー教員がいたとしても、
1000万円内外の給与では、よほど大学が好きでもないかぎり働かないだろう。
世の中、常勤に対しても500万円程度しか払わない大学もあると聞く。

大学の事務もそうだし教員もそうだが、能力や働きで給与水準を決めるべきである。
自分たちで(教員の専門分野が細分化されているため)能力の評価ができないのなら、
外部との資金交流をもっと認め、それを評価の代わりとすべきである。
当然、大学の基本給は安くなるだろうが、そこで浮いた資金を外部との接触度の低い基礎研究に回せばいい。

そうでないから、常勤の間で悪平等が働く。仕事をしないのが金銭的には合理的な行動となる。
外部からの採用する場合、その壁が不条理に高くなる。非常勤に講義もしくは研究を委託する場合、
買い叩く。これでは日本の大学は凋落の一途だろう。


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