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ホラーテラー作品群保管庫
85
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なつのさんシリーズ「千体坊主1 雨」3
:2014/06/11(水) 17:58:18 ID:hD.sYvCs0
「おおー……!」
その瞬間、僕は思わず感動の声を上げていた。
消費ティッシュペーパー千と六枚(※途中鼻かんだから。最後で『六枚足りねえ』 ってなった)。タコ糸約三百メートル。
セロテープ丸々一個と半分。天上の消費面積、六畳間まんべんなく。総消費時間約十六時間と四十分。
千体坊主。完成。
「うわきめえー」
感動の千体坊主完成を経て、Kがまず発した言葉はそれだった。
僕はかなり本気で、バイト代要らないからぶん殴ってやろうかなこいつ、と思った。
「ま、何にせよ。後はうたを歌うだけってか。
あー後は一人でやんよ。疲れただろ、ワリーなこんな時間までよ。……ほれ、バイト代」
そういってKはポケットから財布を取り出すと、ちょいと人差し指を舐めて、中から千円札を三枚取り出した。
もはや癖になっているようだが、やめれ。
「ってことで。今日は帰って、良く寝るこった」
「……今日一限目からあってだね。テストも近いから寝れん」
僕の言葉にKは「うはは」と笑う。
「マジかよー。でもまー、人間三日寝ずに働いたって死にゃしねえからさ。だから頑張れ若人よ……
つーわけで俺は昼まで寝るわ。明日の天気を楽しみにしとけ。そんじゃ、おやすみ」
そう言ってKは部屋の隅に立ててあった折りたたみベットを広げると、その上に、バフン、と身を投げた。
ポーズじゃなくて本当に眠る気だったらしく、Kは十秒で死体の様に静かになった。
僕は最後に何か言ってやろうと思ったけど、結局、溜息だけをついて部屋を出る。
その際に、一度だけ振り返って再度部屋の様子を確認してみた。
千体の『ずうぼるてるて』 の下で気持ちよさげに眠るこの部屋の住人。
不思議と異様だとかは思わなかった。やっぱり、夜なべのせいで常識がどこかに転げ落ちたのだろうか。
僕は一限目の講義を受ける前に、せめてコーヒーを一杯飲んどこうと思った。瞼が重い。
学生寮から外に出ると、刺さる様な陽射しが出迎えてくれた。
この調子で本当に明日雨なんて降るのだろうか。講義中もふとそんなことを考える。
案の定その日の講義は、眠気と相まってさっぱり頭に入って来なかった。
昼からの講義で僕の隣に座ったSが、
「眠たげだな。まさかとは思うが……、一体何してたんだお前」
はい。てるてる坊主作ってました。ゴメンナサイ。
何とかノートを取ることだけに専念し、ようやく全部の講義が終了。
わき目も振らずに家に帰ると、ご飯も食べずシャワーも浴びずに即効でベッドに倒れこんだ。
完全に眠るまでに、三十秒もかかってないと思う。
その時見た夢は、今朝の新聞で見た四コマの『わたる君』 とまるで同じ場面だった。
妹のチカちゃんがアイスに手を伸ばそうとしている。
いけない。それは君のお兄さんが持つ知的好奇心から生まれた、素晴らしい実験装置なんだ。
何とか止めようとしたのだけれど、チカちゃん背に手を伸ばした瞬間に僕は目を覚ました。
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