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ホラーテラー作品群保管庫
56
:
なつのさんシリーズ「首あり地蔵」4
:2014/06/06(金) 11:32:53 ID:bXavpRb60
こうして首あり地蔵は、首なし地蔵になったのだった。めでたし、めでたし。
とは、いかなかった。
僕とSが戻ろうとしたとき、Kだけはまだ地蔵の首のところに居た。僕らはそれに気付かず、先に帰ろうとしていたのだが。
「……要らん首、無いか?」
声が聞こえた。
振り向くと、Kが先ほど落ちた地蔵の首を両手に抱えて、無表情で立っていた。
「え、何?」
僕が聞き返すと、Kはまた言った。
「要らん首、無いかえ?」
その時のKの様子をどう表現すればいいのか。
そんなハイレベルな冗談を言えるKではないし、それにいつものKで無いことだけは分かった。
「あったら、もらうぞ?」
「え、いや、ってか……」
「おんしの首でも、ええぞ?」
「無い」
答えたのはSだった。
「少なくとも、俺らは要らん首は持ってない」
「……ほうか」
Kが地蔵の首を地面に落した。どずん、と音がした。
その瞬間、Kの体が電気が走ったかのように、びくん、と震えた。
「……あれ……、何?んっ?え?俺、寝てた!?」
Kは先ほどの自分の言動を覚えてないのか。
「知るか。帰るぞ」
Sはそう言って、さっさと広場を抜け、階段を降りようとする。
「え、ちょっ、待てって!何?説明しろよ!」
Sの後を、慌ててKが付いていく。
僕はしばらくその場にとどまって、ぼんやりと地面に落ちた地蔵の首を見つめていた。
不思議と怖いという感情はこれっぽっちも沸いてはこなかった。
地蔵はまだ働くつもりだったのだろうか。人々の願いを叶えるために。
そう言えばさっき地蔵を撫でた時に、僕は何も願いを思い描いてなかった。
僕はふと思いいたって、地蔵の首を持ち上げた。重い。すげー重い。
切断面を確認し、僕は地蔵の首を元通りの位置に置いた。そして撫でた。
「く、くっつけよ〜、くっつけよ〜」
そっと手を離す。首はまた落ちたりはしなかった。
そろそろと後ずさり、僕は二人を追いかけてその場を後にした。
その後しばらく経って、
「○○寺の地蔵が、首のない地蔵が取り壊されたらしいぞ」とKから聞かされた。
それって何体?とは聞かないことにしておいた。
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