[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
ホラーテラー作品群保管庫
107
:
なつのさんシリーズ「ふくろさん」4
:2014/06/14(土) 01:27:53 ID:Hpd3syqU0
「そーか?俺的にはイイ線いってると思うんだけどな……」
Sに否定されたせいで、Kの名推理はしおしおとしぼんでしまった。
「……で、どうするのさ?」
僕がKに尋ねると、Kはうーんと軽く唸った後、運転席を後ろから蹴りあげて、
「おーいS、車出せよ」
そしてシートにもたれかかって目を閉じる。
「俺たちは、やれるだけやった」とそう言った。
事前に見に行くと連絡を入れ、袋の中身は何なのか聞き、見せてくれないかとも頼んだ。
それでも駄目だと言われれば、それはもう仕方が無い。
結局は無断で見せてもらうしかないわけだ。
その日の夜のこと。
神社から少し離れた場所に車を停めて、僕とKは懐中電灯を片手に、またあの石造りの鳥居をくぐっていた。
Sは来なかった。「俺は眠い」とだけ言って、今は車の中でお眠りしているはずだ。
夜の境内は朝とはまるで違う雰囲気だった。
前に来た時には爽やかさを含んでいた木々のざわめきが、今や得体の知れない何者かの息使いに聞こえる。
「そこだ」とKが言う。水盤舎の隣の小さな社。
見ると、朝は開いていたはずの扉が閉まっている。近づいて良く見ると、鍵もかかっているようだ。
どうするのかと思っていたら、Kが社に近づき、僕に「ライトで扉を照らしてくれ」と言った。
ポケットから何かを取り出す。どうやらそれは、工具用の細いドライバーと針金の様だった。
※以下は空き巣の手口と同様なので、ここに書き示すことは出来ません※
そのうち、ガタリと音を立てて扉が外れる。その扉をゆっくりと地面に置いて、Kは「ふう」と一息ついた。
社の中に手を入れ『ふくろさん』 を取り出す。そして地面に置いた扉の上にそっと乗せた。
「うひゃあ、犯罪だねえ……」と僕が呟く。
「しかも完全犯罪だぜ。明日来たって誰も気づかねーからな」
もちろん、袋の中身を見た後は、全て元通りにして退散するつもりだった。
立つ鳥跡を濁さず。それがオカルトに準ずる者のマナーだと、Kは常々言っている。
僕は手にした懐中電灯の光で、袋を色々な方向から照らして見た。やっぱり針だらけだ。
そこで気がついたが、袋の口を縛る赤い糸、その結び目にも一本の針が通してあった。
「ふくろ、重かった?」
「いや、それほどでもない。一キロかそこらってとこじゃね」
そして僕とKは互いに顔を見合わせる。
「んじゃ、抜いてくぞ」
Kが呟き、最初の針をつまむ。するり、と針は抜けた。
刺さっていた部分と外に出ていた部分で色が違う。先の方は、まだ銀色の光沢を放っていた。
一本、一本と針が抜けて行く。抜いた針は、車から持ってきたティッシュの空き箱の中に入れていた。
Kは全部の針を抜いてから、口を縛っている紐を解くつもりの様だった。
もしかしたら針を抜いている間に何かが起きるかもと、期待したのかもしれない。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板