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大衆迎合なエスペラント運動を考える

21松戸彩苑:2006/11/19(日) 16:45:07
「ピジン語」とか「クレオール語」というのをご存知でしょうか?

まず「ピジン語」ですが、これは、異なる言葉を話す複数の人間集団が、コミュニ
ケートする必要にせまられて即席で作り出した、かんたんな共通語のことです。

そして、このピジン語が大規模に普及・発展すると、このもともとは即席で作り
出された言葉であったものを母語とする人間が現われることがあります。
このようになった言語を「クレオール語」と言うわけです。

このような言語は世界中にたくさんあるわけですが、もっとも成功したものに、
パプア・ニューギニアの Tok Pisin があります。
この言葉は、英語がもとになったクレオール語ですが、英語と並んで、パプア・
ニューギニアの公用語となっています。
ですから、パプア・ニューギニアの国会でも Tok Pisin が使われているそうです。
(もっとも書類などは、英語で書かれているそうですが)

さて、ここで本題に入りますが「どうして Tok Pisin は成功したのに、エスペ
ラントはなかなか普及しないのか?」と考えていただきたいと思うわけです。

もちろん、Tok Pisin とエスペラントとでは、条件が大きく異なります。
しかし、Tok Pisin の成功から、いろいろと学ぶことが出来るのではないかと
思うのです。

考えてみれば、エスペラントをやる人の学歴というのは、けっこう高いわけです。
一方、Tok Pisin の話者の平均的な学歴というのは、そんなに高くないでしょう。
パプア・ニューギニアの識字率は、50%くらいだそうです。
(この識字率の「読める」「読めない」の基準がどういったものかは不明ですし、
また地域によっても大きな差があるものと思われますが、統計上はこうなってい
ます)

では、Tok Pisin にあって、エスペラントに無いものとは何かと考えますと、
やはり「毎日使われている」ということと「日常生活のなかで使われている」という
ことなのでは無いでしょうか。

もちろん、これとまったく同じことをエスペラントでやるのは無理でしょうが、
でも「出来るだけ、これに近づける」ということは可能でしょう。

Naver という電子掲示板があることは、ご存知の方も多いことと思いますが、
これは日本語と韓国語の自動翻訳機能のついた電子掲示板で、ここを舞台にして、
日本と韓国の人たちが、毎日のように交流をしているわけです。

もし、これと似たようなことが、エスペラントを介して、世界中のエスペランティ
ストのあいだで出来るようになれば、先にあげた「毎日使われている」ということ
と「日常生活のなかで使われている」という条件に合うわけですね。

こんなことを書くと「この程度のこと」と言われるかもしれませんが、この程度の
ことがエスペラントで出来るようになる人は、そんなに多くないというのが実情
だと思います。
ということで、とりあえずは、この程度のことが出来るようになることを目標に
して勉強してもらうようにしたら良いのではないかと、私は思うのです。

断わるまでも無いとは思いますが、これはあくまでも「とりあえずの目標」であっ
て、これが「最終目標」だと言ってるわけではありません。
今までのエスペラント運動には「最終目標」だけがあって「とりあえずの目標」が
無かったわけですが、これも良くなかったと思いますね。


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