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エスペラント改造論

267松戸彩苑:2008/06/07(土) 14:14:33
>>263-266 に対する補足なのですが、「ザメンホフは改造を認めていた」ということを証明
する文章がありましたので、以下に引用します。

1908年にドレスデンで開かれた第4回UKでの演説のなかで、ザメンホフは Ido 騒動につ
いて話しているのですが、そこで次のように言っています。

  この件のいきさつについては、お話ししたくありません。ただ、次のように言うだけにいた
  します。「我われはみな国際語思想の代表者だ。その思想はめいめいが思いどおりに
  扱ってもよろしいが、とにかく誠実に振る舞おう。我われの行動については未来が厳しく
  裁くということを、覚えておこう。エスペラントは誰の所有物でもない。エスペランチストは、
  慎重・誠実に互いの合意を得たうえならば、エスペラントを思いどおりに扱ってもよいこと
  を、覚えておこう。ただ、個々の人間の恣意的行為によって言語が混乱に陥らないため
  に、エスペラントには、公平に選出され有能な人物を会員とする言語委員会がある。この
  委員会は、いかなる個人の意向によっても左右されず、あらゆる問題を検討し、これにつ
  いてエスペラント界全体の裁可を求める権利と権限を有している。『ブーローニュ宣言』は、
  個々の人間が言語を恣意的に破壊することを禁じているだけだ。言語委員会の設置は、
  エスペラントの連続性というきわめて重要な要件を保証するためにすぎない。君たちのう
  ちエスペラントの改良案をもつ人がいたら、言語委員会に要望を提出してもらいたい。委
  員会が保守的すぎると思うかもしれないが、この委員会はいろいろな個人的思いつきの
  実現ではなく、エスペランチスト全体の利益を守るために存在することを、思い出してもら
  いたい。委員会は、エスペラント運動に有害なことを軽率にやるくらいなら、むしろ何もや
  らないほうがましだ。君たちは、エスペラントは本質的に妥当であり、細部の議論が残っ
  ているだけだと認めている。それならば、役に立つこと、ほんとうに必要なことを、誠実な
  方法により仲良く平和のうちに実現することもごく容易ではないだろうか」。

  「自分の要望をエスペランチスト全体に押しつけようとする人びとは、自分たちにはすば
  らしいアイデアがあり、エスペランチストの大多数もきっと賛同するはずなのに、頭株の
  やつらが聴く耳をもたず、そのアイデアを検討のため提案することすら許さないと、ふつ
  う言っている。だが、それはうそだ。君たちも知っているように、我われの言語委員会が
  共同の票決で採択した新しい規約によれば、誰でも委員会に提案する権利があり、そ
  の提案がたとえごく些細な内容であっても、委員会の百人の委員のうちわずか五人の
  賛成があれば、委員会はその提案を検討しなければならないことになっている。だから、
  聴く耳をもたないとか、頭株のやつらが気に入った議題しか票決に付さないとかいう不
  満が出る余地がないのは、君たちだって知っているではないか」。

  「『あらゆる手段を用いてむりやりに君たちの不満を駆り立てようとしているのなら、何も
  かもぶちこわさなければならない』と君たちに言う者がいたら、目的を達成する唯一の道
  である統一の道から君たちをはずれさせようとする者がいたら、そのときには用心したま
  え! そのときには、何千という人びとが長年の辛抱強い努力のすえに偉大な全人類的
  理想のためになし遂げてきたすべての成果がめちゃめちゃになってしまうのだと、承知し
  てもらいたい」。

  (水野義明(編訳)『国際共通語の思想』247〜250ページ)

この引用文のなかでもっとも注目すべきなのは、なんと言っても

  君たちのうちエスペラントの改良案をもつ人がいたら、言語委員会に要望を提出してもら
  いたい。

という部分ですね。
こういうことを、よりによって Ido 騒動の余韻がまだ残っている時期に、UKで公言してたんで
すね。


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