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エスペラント改造論

266松戸彩苑:2008/06/06(金) 03:37:57
>>265 の続き)

Fundamento de Esperanto の前半部分を読みますと「かなり極端なことを言ってるなぁ」と
いう印象を受けます。

「絶対不可侵」を謳うのはまだ判るのですが、しかし Universala Vortaro の民族語訳に誤
りが多いことを承知のうえで、しかしなおかつ「絶対不可侵だから直さない」などと言ってる
のには、ちょっと付いていけないって感じがしますね。

これは、カールのような人物を安心させるために、わざと極端に書いているのではないか
とさえ私には思えたのですが、みなさんはどう思われますでしょうか。

そして、前半部分で不自然なほどに「絶対不可侵」を謳っておいてさんざん目くらましをした
あとで、先に引用した「しかし改良は可能だ」というのをこっそり持ち出すんですね。

そして、この部分の解釈は、先に述べたとおりなんですが、よくよく注意ぶかく読まないと
絶対に誤解するように書いてあったわけです。

ザメンホフもだますつもりは無かったのかもしれませんが、正面から理論的に説明しても、
納得してはくれないだろうなぁと考えて、こんな判りにくい書き方をしたのではないでしょう
かね。
---

で、何はともあれ Fundamento de Esperanto が採択され、言語委員会も発足したので、
ザメンホフは(一個人の資格で)言語委員会に何度も改造案を送ったのですが、当然の
ことながら理解されなかったわけです。

Fundamento de Esperanto をふつうに読めば「基礎的な語根は絶対に改造できない」とし
か読めないわけですから、当然なんですね。
ザメンホフは、カールのような人物を煙にまくために極端なまでに絶対不可侵を強調した
のですが、それが裏目に出てしまったのだと私は思います。

もっとも、ザメンホフの言わんとしたことを理解した人もいたのかもしれません。
たとえば言語委員会の委員長になった Boirac という人は哲学の先生だったそうですから、
たぶん Fundamento de Esperanto の序文のほんとうの意味を理解できたんじゃないかと
私は勝手に想像してるんですが、しかし彼は、理解はしたが、拒否したのではないかと思い
ますね。

ということでザメンホフは、自分の改造案が受け入れられないまま亡くなりました。
そして、これまで「ザメンホフが1905年以降に、改造案を何度も出していた」という事実が
謎とされてきたわけです。
(もっとも、大部分のエスペランティストは、こんな歴史的事実さえ、まったく知らないのでし
ょうが)

私は10年ほど前に、この謎を解明するために3巻ものの pvz を買いまして、重要な文章を
読んで、あれこれ考えて、これまでに述べたようなことを思いついたわけです。
100%正しいかどうかは判りませんが、しかしかなりの程度ツジツマが合っているのでは
ないかと自負しております。

私はこれまで、このスレにおいて「場合によっては Universala Vortaro に含まれているよ
うな語根についても、新しい語形を提案しても良いのではないか」と論じてきましたが、この
ような大胆なことを自信をもって主張することが出来たのは、ここに書いてきたようなことを
考えていたからです。

今まで「松戸彩苑は Fundamento de Esperanto の不可侵性を無視するつもりなのか」とい
ぶかっておられた方も少なくないと思いますが、これで(それなりに)納得していただけたの
ではないかと思います。

今後、やる気と時間があれば、ザメンホフが提案した新語根について詳しく見ていくような
文章を書くつもりです。

(終わり)


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