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エスペラント改造論

264松戸彩苑:2008/06/06(金) 03:32:00
>>263 の続き)

しかし当然のことながら、このように言っても、まだ疑問は残るわけですね。
「じゃあ、Fundamento de Esperanto の前半部分でエスペラントの改造をさんざん批判して
たのは何なんだよ?」という問いが当然出てくることと思います。

先の引用文のなかには

  「我われの言語のうちある種の単語や規則があまりに不都合だ」と、権威ある中央機関
  が認めた場合は、それをただちに取り除いたり変えたりしないで、新しい語形を提案し、
  古い語形と並行して用いるように勧告すればよい。

と書いてありましたが、ザメンホフが批判していたのは、この

  不都合な単語や規則があった場合に「ただちに取り除いたり変えたりする」

ことなんですね。
これが彼の言う「改造」「破壊」「変更」であり、絶対にやってはいけない事なのです。
逆に、彼が勧めていたのは

  不都合な単語や規則があった場合には

  (1) 権威ある中央機関が、新しい語形を提案し、古い語形と並行して用いるように勧
      告する。

  (2) 時間とともに新しい語形は古い語形を徐々に排除し、古い語形は死語となる。

  (3) ただし古い語形は、新しい語形と並んで学習書や辞書に収録しなければならない。

という方法だったわけです。

つまり、ザメンホフは「手続き」にこだわってたってだけなんですね。
後者のちゃんとした手続きさえ踏めば、たとえ Universala Vortaro に含まれている語根で
あっても、それに代わる新しい語形を提案することが出来るが、前者のようなやりかたは
絶対にダメなんだということを言ってただけだと私は解釈しております。
---

これまでの話を判りやすく具体的に言えば、語根Aがあるのだが、なんらかの理由で都合
が悪いので語根Bを提案するというのは良いんですが、この時にいきなり「これからは語
根Bを使うから、語根Aを使うことは一切まかりならん」と言ってしまって、さらには辞書から
も語根Aの記述を削除してしまう、みたいなことをすると混乱するのでダメなわけです。

だから「語根Bを使いましょう」と勧告しつつ、しばらくのあいだ「試用期間」を設けて、両方
を併用しようって事なんですね。
語根Bがエスペラント界全体に広まるのに多少時間がかかるということの他に、しばらく使
ってるうちに、語根Bのほうに不都合な点が見つかるかもしれないわけですから、併用す
る期間も必要だろうと考えたのでしょう。

で、語根Bをしばらく使ってみて「やっぱり語根Bのほうが良いな」という事がみんなに判れ
ば、語根Aのほうが使われなくなって死語になっていくわけです。

しかし、辞書から語根Aの項目が無くなってしまいますと、語根Bしか知らない人たちには
理解することが出来なくなりますので、「かつて語根Aというのが使われていた」という情報
をちゃんと残しておいてくださいよ、とザメンホフは言ったわけなんですね。

で、こういうふうにするのであれば、Universala Vortaro に含まれている語根であっても、
別の語形を提案することが出来るということなんですね。
---

しかし、ここまで論じても、まだまだ疑問は無くならないのが当然だと思います。

たとえば『Lingvaj respondoj』の54(pvz 04-50)には「ŝipo という語根がすでにあるから、
ŝipo の代わりに navo などという語根を提案してはいけない」と書いてたではないか、と
おっしゃる方がおられるかもしれませんね。

しかし、この文を注意ぶかく読んでみると判るのですが「ŝipo という語が《気に入らない》
という理由で navo を提案するのはダメ」ということなんですね。

ですから、もっとマトモな理由があって、そして先述の正しい手続きにしたがうのであれば、
ŝipo の代わりに navo を導入しても構わないはずなんですね。


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