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エスペラント改造論

248松戸彩苑:2008/02/23(土) 03:35:48
>>247 の続き)

また、1995年に出版された Peter Benson(編)『Comprehensive English-Esperanto Dic-
tionary』の巻末には、この辞書において新たに導入された新語をまとめて紹介しているペ
ージがあるんですが、このなかに -enzo があります。

  -enzo, (nacilingve, "-ence" k.s.), teknika sufikso indikanta substancon kiu plenumas
  la agon de la radiko (ekz-e: halucinenzo, solvenzo, rivelenzo)

  (同書599ページ)
---

考えてみれば、食品に添加されてるのは「着色料」「保存料」「酸化防止剤」だけではない
んですね。
この他にも、調べてみますと「乳化剤」「pH調整剤」「増粘剤」「発色剤」なんてものも入って
たりするんですね。

『エスペラント日本語辞典』を調べてみますと「乳化剤」については emulsiilo というのが載っ
ています。
しかしこれも emulsi-enzo としたほうが良いように思いますね。

この辞書には、残りの「pH調整剤」「増粘剤」「発色剤」は載っていません。
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また、大きなドラッグストアやホームセンターなどに行きますと、実にさまざまな化学製品が
並んでいるわけです。

思いつくものを挙げてみても「整髪料」「育毛剤」「入浴剤」「入れ歯安定剤」… などがある
わけですね。

「整髪料」は har-aranĝ-enzo、「育毛剤」は har-nutr-enzo とでもすれば良いと思います。

しかし「入浴剤」「入れ歯安定剤」は何と表現すれば良いですかね?
ちなみに英語では bath additive、denture adhesive と言うらしいですが。
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いずれにしましても、-enzo という接尾辞はNPIVや『エスペラント日本語辞典』には載って
いませんが、しかしすでに複数の文献において使われてるものであり、また実際に役に立
つものだということがお判りになったことと思います。

現代の文明社会においては、さまざまな化学製品が日常生活のすみずみにまで入り込ん
でいますから、-enzo のような接尾辞も必要だというわけですね。

なお、先述の『Akademiaj Studoj 1988-1990』所収の Doug Portmann 氏の論文には -ezo
という接尾辞も出てくるんですね。
これは、-enzo が「〜する薬物」を表わすのに対して、「〜される薬物」を表わすんだそうで
す(同書295ページ)。
ここには -ezo を使った語は solv-ezo(溶質)しか載っていませんが、こういう表現も専門
家には必要なのだろうと思われます。

(終わり)


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