[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
日本茶掲示板同窓会
201
:
キラーカーン
:2018/02/05(月) 00:25:50
7.3.3. リベラル・左派の反撃はあるのか
これまでに述べたようなリベラル・左派の傲慢が現在の「極右」の台頭を招いたという反省から、欧州のリベラル・左派勢力には、「原点回帰」の立場から「没落した中間層」への支援を真剣に考えるべきとの動きも出ている。その代表格は英国のコービン労働党党首、仏国のメランション氏、米国のサンダース上院議員であり、彼らは一般的に「急進左派」と呼ばれている。
近年選挙があった米国、英国、仏国では、急進左派の側からそのような「大きな政府」路線を掲げる候補・政党が現れ、一定の支持を集め
① 米国ではサンダース上院議員が民主党の大統領予備選において最後までヒラリー・ク
リントン氏に食い下がり
② 英国ではコービン氏が率いる労働党が健闘し、保守党が第一党の座を死守したものの
過半数割れに追い込み
③ 仏国ではメランション氏が大統領選で「4強」の一角として、最後まで決戦投票進出
の可能性を残していた。
現在は「セレブ」と化し、「没落した中間層」をはじめとする貧困層を見下すようになり貧困層からの支持を得られなくなったリベラル・左派であるが、元来(冷戦終結前)、リベラル・左派は貧困層の救済となる社会福祉充実のため「大きな政府」を志向する傾向があった。そのようなリベラル・左派の原点に立ち戻り、「没落した中間層」の支持を取り戻そうとしている、急進左派の動きは20世紀(或いは冷戦終結)まで見られたリベラル・左派への原点回帰ともいえる。
米国では2016年大統領選挙の民主党予備選挙においてサンダース上院議員が「社会主義」的な政策を掲げ、民主党予備選挙における「絶対的本命」と言われたヒラリー・クリントン氏に最後まで食い下がった。当選した共和党のトランプ大統領も共和党の中では小さな政府への志向度が一番小さいといわれている 。
英国では、EU離脱交渉を前に政権基盤の強化を図って解散総選挙に打って出た保守党が過半数を割り込み、当初劣勢が伝えられていた労働党が意外な検討を見せた。英国労働党が善戦した要因として、労働党が医療サービス支出増など、既得権益バッシングの「ない」「反緊縮」政策をとった事が挙げられている 。
仏国では、大統領選挙で急進左派ともいわれるメランション氏が労働者保護を掲げ、支持率を伸ばした。メランション氏はマクロン大統領らと「4大候補」の一角を占め、マクロン、ルペン両候補を僅差で追いかけ、決選投票進出の可能性を残すまでに「健闘」した。
英国や仏国或いは米国のサンダース氏ように、健闘した左派・リベラルが掲げた「没落した中間層」を取り込む「反緊縮」或いは「大きな政府」路線はメランション氏のような急進左派のものとなった。冷戦終結後における左派・リベラルの主流派である「グローバリズムと多様性」では、最早「没落した中間層」から「福祉排外主義」に移行しつつある国民多数派の支持を得られないような状況になっている。
このように、欧米では、リベラル・左派が「没落した中間層」を「グローバル化の敗者」として嘲笑し、救済する価値もない存在として切り捨て、彼らの救済を「国家に押し付けた」 。それと引き換えにリベラル・左派は「国境を超える」グローバリストとしてのアイデンティティーを確固たるものとしたのであった。そして、「没落した中間層」の代わりに、そのグローバリストとしての存在を満足させるための「弱者」としてグローバリストの救いの手が差し伸べられたのが「難民」であった。
リベラル・左派の主流派がそのような現状に甘んじている限り、リベラル・左派の復活はなく、「左派の復権」はメランション氏に代表される「急進左派」によって成し遂げられることになろう。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板