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日本茶掲示板同窓会

194キラーカーン:2018/01/30(火) 01:00:05
7.2.5.2. 「大統領制化」とは何か

 本節でいう大統領制化 というのは、制度としてのそれではなく、大統領制、半大統領制、議院内閣制という政治体制を問わず、政治権力が行政権の首長、すなわち、大統領又は首相に集中する傾向を指す。具体的には

① 行政府(執政府)及び出身政党における首長(指導者)の権力資源の拡大
② 行政府(執政府)及び出身政党における首長(指導者)の権力の自律性の増大
③ 首長(指導者)の指導性を重視する選挙過程

の3つの特徴を持つという。これは、

① 首長の権力の源泉は議会に依存するのではなく、直接選挙で選出されたことによる
② 首長の指導力は(選挙での勝利を条件として)出身政党の圧力から保護される
③ 首長は「選挙の顔」として選挙結果に直接影響を及ぼす

という大統領制化の効果をもたらす。日本においては、「改革派首長」を淵源とする「首長権力の大統領制化」というものは、橋下元大阪市長をはじめとする「維新系政党」で一応の完成をみた。その正統後継者は小池都知事である 。

 問題は、この「大統領制化」が属人的なものであるのか、構造的・制度的なものであるのかということである。属人的なものであるのであれば、一過性のもので終わる可能性があるが、構造的・制度的なものであれば、ある程度継続的なものとなる。勿論、構造的・制度的なものであったとしても、首長の座に就いた人の属人的な資質によって大統領制化の度合いは変動する 。これは、同じ「大統領制化」といっても、大統領制、反大統領制及び議院内閣制と政治体制が異なれば、その「大統領制化」の範囲も異なることと同様である。

 日本でいえば、地方自治体レベルでは改革派知事或いは維新系政党は制度変更と伴わないため(というよりも、制度自体が大統領制の一種である二元代表制となっているため)属人的色彩が強い 。或いは、既存の制度を活用しただけであり、これまでは、属人的事情で大統領制化が「抑制」されてきたともいえる。

 国政レベルでは小選挙区制導入や首相権力(官邸)の強化という制度改正を伴っていることから、意図的に首相権力を高める方策ととってきたと言える。また、リベラルが主流のマスコミによる批判的な報道にも関わらず。国政選挙での連勝により、安倍総理・総裁への求心力は維持されており、国政では「安倍一強」と言われる政治状況となっている。


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