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日本茶掲示板同窓会

182キラーカーン:2018/01/16(火) 00:31:44
7.2.3.2. 欧米型(「没落した中間層」の救済から逃避したリベラル・左派)
7.2.3.2.1. 「没落した中間層」の発生と「国家」の復活と「極右」の台頭

 冷戦終結前から多国籍企業を代表格として「国境(国家主権)」の絶対性が揺らぎ始めているのではないかという議論は存在していた。そして、冷戦の終結以後、「唯一の超大国」となった米国や欧州統合の動きなどから、冷戦終結後の世界においてはグローバル化(≒国境の相対化)の動きも加速していており、その傾向は現在においても継続している。

 ナショナリズムを否定するリベラル・左派にとってグローバル化或いは国境(国家主権)の相対化は相性が良い。その逆に「国境の内側」でしか生きられない「没落した中間層」とは相性が悪い。彼らリベラル・左派にとっては「国境」という概念を相対化或いは消し去ってくれる難民や移民の方が「救うべき同胞」として認識することができる。

 また、貧困にあえぐ人を「国境を越えて」救済するというリベラル・左派としての自己満足も得られる。その一方で「国境の内側」の「没落した中間層」はリベラル・左派にとって「存在しない」人々とされ、リベラル・左派の視界から消え、「見捨てられた人々」 となっていった。

 そのようにしてリベラル・左派から「見捨てられた」存在となった「没落した中間層」を「(救済されるべき)同胞」としてとして扱ったのが極右政党であった。極右政党は「反移民」の側面が強調されるが、実際は、「反移民」と「没落した中間層」の救済とが「福祉排外主義」によって結合され、この両者は合わせ鏡のように表裏一体となっている。

 このようにして、リベラル・左派は、本来、彼らの支持母体である労働者階級を「見捨てた」ことにより、退勢に向かうこととなった。逆に、そのような「弱者」に救いの手を差し伸べることで「極右」は勢力を伸ばしてきた。

 現在において、「多様性」や「反差別」といった「政治的に正しい○○」(所謂「ポリコレ」や「ソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー(SJW)」は「金持ち(リベラル)の道楽」となっている。リベラル・左派から見捨てられた「没落した中間層」にはそのような「道楽」に付き合うだけの経済力はもはや残っていない。
そのような「インテリ左翼」は「没落した中間層」や自身の政策に賛成しない者を「我々の政策の良さを理解できない『知的に劣った』者」として蔑み、見下しているからである 。

 リベラル・左派は本来の支持者層である貧困や生活水準の低下に苦しむ人々を見捨て、「外国人」の救済に力を注いでいくことは、政治勢力としてのリベラル・左派の「自滅」を意味するものであった。


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