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日本茶掲示板同窓会

117キラーカーン:2017/09/12(火) 00:58:15
6.2.5.5. 切り捨てられた国民の怒り-「福祉排外主義」の勃興
6.2.5.5.1. はじめに

 本来なら、貧困層に転落しようとしている国内の疲弊した中間層はリベラル或いは左翼が救い上げるべき国民である。これまで、左派政党(≒社会民主主義政党)はそのような手法で支持を拡大し、ある国では政権を奪取した。しかし、前節でみたように、現在、生活が脅かされている先進国の中-低所得者層は経済のグローバル化で「勝者」となり、「セレブ化」したリベラルに見捨てられ、切り捨てられていた。

 リベラルは国家に対し、国民ではなく、難民など「非国民(文字通り国民でない者)」を救えと要求していた。そのようなリベラルに切り捨てられた「行き場のない」国民の声を、勢力拡大のための「穏健化」を図り、移民反対から自国民優先の福祉施策(「福祉排外主義」)へ舵を切った「極右」が吸い上げるという構図となっている。このような「(自国民の底辺)労働者に優しい極右」という20世紀後半の政治情勢では考えられないような現実が21世紀になって発生した。

 この後、先進諸国を中心に極右勢力或いは「ネトウヨ化」の実態を概観していくが(「6.4.各国の状況」)、その前に、昨今の極右勢力の伸長の鍵となる「福祉排外主義」について総論的な部分を概観しておく。


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