したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

日本茶掲示板同窓会

112キラーカーン:2017/09/02(土) 00:55:42
6.2.5. リベラルの自壊の結果としての「右傾化(ネトウヨ化)」
6.2.5.1. 冷戦の終結とグローバル化或いは「唯一の超大国」

 冷戦終結後、世界情勢は「米国が唯一の超大国」というべき状況となった。21世紀になり、中国の台頭が著しいといっても、かつての米ソのように「世界を二分する」超大国となるか否かについては不透明である。

 というよりも、古来「中原」或いは文字通りの「中国」として「唯一の超大国」である(あった)ことを歴史上の誇りとしている。そのような中国が米国との「分割統治」に満足するかという中国の「歴史認識」の次元において、中国は、米国との「世界分割」を受け入れない可能性もある。また、経済のグローバル化に伴い、中国と米国との間での経済的相互依存が進んでいる現状において、(もし実現するとして)米中での「世界分割」がどのような形態になるのかも予想がつかない。

 尖閣諸島や南シナ海の事例を見るように、中国は、自己が不利の間は只管隠忍自重して時を稼ぎ、力関係が有利になったと見るや、その覇権主義的性質をむき出しにするという側面もある。このことから、中国は、究極的には中国の「一極支配」を目的としており、米国との「世界分割」はそのための手段であると見る方が妥当ではないかと考えられる。

6.2.5.2. リベラルのグローバリズムへの接近(ネオコン)
 冷戦はソ連の崩壊で幕を閉じた。これにより、自由民主主義が「唯一」の歴史発展の方策との考え方も発生した 。リベラルの側では、冷戦終結の直前(レーガン米大統領時代)から、リベラル・左派は資本主義体制内での「左」への改革ではなく、「人権を抑圧する」共産主義・社会主義国家に対する資本主義・自由民主主義の「伝道師」として、「保守派」に転向するという事象が発生した。彼らは、旧来からの保守主義者ではなく、「新しい」保守主義者という意味で「ネオコン」と呼ばれるようになった 。

 彼らは、世界全体へ資本主義(経済面)と自由民主主義(政治面)を広げるべきとの考え方を持っていることから、グローバリズムとは相性が良かった。また、「伝道師」的役割を果たすという側面から、彼らの言説も厳しくなっていく。

 結果として、「成功したグローバリスト」の中には少なくない「元リベラル(ネオコン)」が含まれるのも理の当然である。また、冷戦の終結で「社会主義」或いは「共産主義」というものが余喘を保つのが精いっぱいであったことから、リベラル的色彩を纏う「ネオコン」が、1990年代の間に「グローバリストのリベラル」となったのではないだろうか 。

 欧州の社会民主主義勢力が打ち出した「第三の道」という考えも「社会主義の敗北」という世界情勢とは無縁ではない。そのような中で、社会民主主義が生き残る道を模索した結果のとして「第三の道」に結実したと見受けられる。

 しかし、我が国では、そのような「第三の道」ではなく、戦前の日本を「悪魔化」するという「歴史認識論争」に我が国のリベラル・左派は活路を見出したのは既述の通りである 。そして、それが、我が国と欧米との「ネトウヨ化」の差異となって現われていく。

 このように、「ネオコン」を媒介項にしてリベラルと冷戦後の(資本主義に基づく)グローバリズムが結びつくこととなった 。そして、リベラルの目が国外に向き、自国において救済を必要とする人々が見えなくなっていった。

※構成を変えたため、節番号が変更になっています。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板