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日本茶掲示板同窓会

104キラーカーン:2017/08/08(火) 00:50:28
6.2.4.2. 田中角栄の政治手法(「内に派閥政治、外に国対政治」)
 しかし、最近の「角栄ブーム」は、そのような「悪」の政治家としてではなく、反対派への配慮を忘れず、相手の納得を得つつ(或いは「篭絡」しつつ)慎重に合意を得て仕事を進めるという「善」の政治家として語られていることがこれまでの角栄論と異なるところである。ロッキード事件とどれに続く田中角栄批判の大合唱を見聞きした筆者にとっては隔世の感がある。

6.2.4.3. 田中角栄の政治手法と「古き良き」自民党政治
 では、なぜ、最近、「田中角栄ブーム」或いは「田中角栄再評価」というべき書籍が相次いで出版されたのであろうか。それは、昨今の政治情勢とは無縁ではないと思われる。さらに言えば、現在の政治情勢に対して何らかの不満を抱いている層が「田中角栄的手法」(或いはその改良版)を解決策として待望していることを意味しているのであろう。百歩譲っても、「待望」とまではいかなくても、解決について何らかの参考になると判断しているのは確実と思われる。

 では、その「現代の政治状況に対する処方箋」として期待されている「田中的手法」とはどういうものであろうか。田中氏の政治手法は、先に述べたように、「内に派閥政治、外に国対政治」というものである。これは、所謂「55年体制」の下で慣行化されたものである。特に「国対政治」では、少なくとも主要政党(自民、社会、公明、民社、共産)のうち、共産党を除く4党の合意が必要とされる点でコンセンサス型の政治そのものである。

 自民党内の意思決定手続においても、コンセンサスが重視される。自民党における常設の最高意思決定機関である総務会の議決でも、反対意見のものは採決時に退席するなどして「反対意見の不存在」をもって議決されるのが慣例である。このため、自民党総務会長は老練な調整型の政治家が起用されるのが通例である。

 また、当時、「敵と味方」は相対的なものであった。中選挙区制の当時、多くの自民党議員にとって、選挙区では敵であっても、国会議事堂の中では同じ自民党の一員として仲間であるという関係にある議員は多かった。その逆に、国会では与野党に分かれる「敵」であっても、選挙区(地元)では、「与野党相乗り知事」の存在によって仲間となることは少なくない(特に知事選挙)。その極端な例が、同じ自民党であっても、「保守分裂」となって、分裂した「保守(自民党系)」の一派が公明党や民社党と連携し、同じ自民党を「敵」にするということもある。


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