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選挙制度
3
:
キラーカーン
:2009/08/23(日) 01:10:08
デュヴェルジェの法則と派閥と日本の政党
日本のように、候補者1人だけに投票できる制度を単記非移譲制といいますが、そのような投票制度において成立することで、有名な法則に「デュヴェルジェの法則」というものがあります。この法則は
候補者と投票者が当選に向けて合理的に行動する限り、候補者の数は「選挙区定数+1」に収斂する
というものです。これは、経験則的に分かると思います。
日本では、無意識的に、あるいはこの法則とは無関係に
中選挙区制においては、自民党の派閥および主要政党は選挙区の定数、(最大限)5つに収斂する
ということの説明のために使われました。逆に言えば、自民党は「制度化された政党連合」であるということの理由としても使われました。つまり、
自民党では、経世会(旧田中派)、宏池会(旧大平派)、清和会(旧福田派)、旧中曽根派、旧三木派
政党では、自民、社会、公明、民社、共産
と綺麗に5つに収斂していきました。
デュヴェルジェの法則が機能するのであれば、「第6党」や「第6派閥」というものがあっても良いのですが、日本では、それらの勢力は小さく、これら5大〇〇というものを脅かすまでには至りませんでした(自民では、「中川グループ」、政党では「新自由クラブ」、「社会民主連合(社民連)」と小勢力でした)。その理由は現在の私では力不足で分かりません。
自民党で、小選挙区導入以降、派閥が細分化されているのは、選挙制度が派閥の数を規定するという機能がに失われたからです。(小選挙区制度では、自民公認は1人だけであり、選挙戦で、別派閥に支援された自民候補同志が戦うという構図にはならず、「党中党」という意味での派閥を作り出す機能がない)
それの政党版が「小選挙区になれば(政権交代が可能な)2大政党制」になるというものです。とはいっても、デュヴェルジェの法則が成立するのは厳密に言って、「選挙区単位」であり、全国単位ではないのですが、日本のように、深刻な地域対立や民族対立がない国では、英国や米国のような2大政党制が成立しやすい状況にあるとはいえます。
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