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刑事弁護の危機と医療の危機

34キラーカーン:2009/03/05(木) 21:22:36
>「被告人という『一個人の権利』が『国家によって不当に蹂躙される』
>ことを「国民の感情次第で認める」結果となり、ひいては
>「未来にまで同様の不当な蹂躙が認められる」という『公益を損ねる事態を招く』
>可能性があった

そのような主張をするなといった覚えはありません。つまり、この問題の発端であった弁護団の言動によって、私のような

被害者がないがしろにされている(刑事裁判において被害者の権利を認めろ)

という主張に対し、そのような主張を認めると上述のように被告人の権利に対する不利益が出るという反論は十分に理解できます。真っ当な議論の流れといえましょう。
 そして、刑事裁判において被害者参加を認めないほうが結局、被害者と被告人との間で WIN−WIN の関係になり、被害者参加を認めた場合、一見、被害者の権利にも配慮しているように見えるが、実は双方とも損害を蒙る LOSE―LOSEの関係になるという横槍氏の立論は、このスレでは唯一といってもいい「真 っ 当 な 反 論」だったわけです(勿論、私はこの見解には、かつて議論したように現時点で反対ですが、そういう立論があるいるということについては否定しませんし、そういう見解を投稿するという権利は全力で擁護します。それが「言論の自由」です。一部の弁護団擁護派のように自分の意見に反対だからといって「曲解」や「ファシスト」や「民主主義の敵」呼ばわりはしません。それぐらいの分別はあります。)。

 ということは、この議論の行方、あるいは、弁護団に対して批判的であった人々への説得の技法としては

被害者の権利保護と被告人(弁護人)の権利保護の均衡点(妥協点)はどこか
(数学的に言えば、X+Y=8のときにX*Yが最大となるX(被害者の権利),Y(加害者の権利)の値は何かという議論)

ということになるはずです。被害者保護基本法の制定などもあり、「被害者の権利」も「被告人の権利」と同様に法的保護に値する権利であるというのは「ドタキャン」時点でも明らかであった(その意味において、平成2年の最高裁判決だけを引いて、最近の被害者保護法制の動向についてダンマリを決め込んだ すちゅわーです さんの議論は「プロ」として素人に対峙する場合には極めて不適切、不遜極まりないでしょう)のですから、その意味においても、

被告人の権利と被害者の権利との比較考量の上で、つまり、刑事裁判(あるいは刑事司法)におけるあるべき被害者保護も語った上で

「だ か ら、 弁 護 団 の 言 動 は 許 容 さ れ る」と主張しなければならないし、それこそが「真 っ 当 な 議 論」だったはずです。(井上薫弁護士も、弁護団の行為が適法かどうかは「社 会 通 念」にも照らして考える必要がある。弁護団の行為は「弁 護 権 の 濫 用 の 疑 い」があるとの見解を表明しています(『裁判官が見た光市母子殺害事件―天網恢恢 疎にして逃さず』)
 そして、裁判所への遺影の持ち込みの問題などから見ても、被告人の権利と被害者との権利を比較考量した上で決定するというような趨勢になっています(例えば、「遺影の持込は認めるが、被告人の『死角』になる場所に置くように」との指導が有る場合もあると聞いています。これも、被害者と被告人の権利相互間の比較考量の上での「妥協点」ということも言えるでしょう)。

 これが、私は最初の投稿以来主張している「弁護団擁護派」は「被害者保護について語るべきだ(それなくして弁護団擁護派の議論は理解されることはない)」ということの意味です。そのことの意味を理解せずに、被告人(弁護人)の権利だけを主張し、被害者の権利については無視、拒絶を決め込む(被害者の権利について語る意思がない)という態度は、

建前として被害者にも権利があると認めること
本音として被害者の権利など存在しない

という弁護団擁護派の本音と建前の乖離を如実に物語るものだったのであり、真っ当な議論の流れではない。(上記の数式の例を引けば、Yについてのみ語って、Xの存在を無視するという、奇妙奇天烈な答案になっているわけです。そんな答案が「0点」であることは論を俟ちません)
だからこそ、私は すちゅわーです さんの「不十分かもしれないが弁護士も色々被害者保護の活動をしている」(大意)に反応して

そこがもっと聞きたい。そこを語ってくれ(大意)

といったのです。今回の祭りの発端は「弁護人(弁護士)が被害者をないがしろにしている」という「怒り」だったのですから、そこ(=弁護士は必ずしも被害者をないがしろにしていない)をうまく説明すれば、弁護士に対するあらぬ誤解が避けられるはずだと思ったからです。そして、それを引き出せればとも思ったのです。しかし、結果はゼロ回答どころか、感情的な反発だったのです。


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