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アラブ・中東の映画

69さーひぶ。:2006/11/26(日) 23:37:00
>>68の続き)
『半月』(バフマン・ゴバディ監督) ★★★★
イラクのサッダーム・フセイン政権崩壊後も苦境が続くクルディスタンの現在
を躍動的に描く秀作。『亀も空を飛ぶ』のゴバディ監督の最新作。

あらすじ:イラクのサッダーム政権崩壊後のイラン領クルディスタン。著名な
クルド人音楽家のマモは、イラク領クルディスタンで数十年ぶりのコンサート
を開くため、息子たちを集めてバスで出発する。イランでは女性は歌手になれ
ず、山間に女性歌手1000人以上が流刑になった村がある。マモ一行はそこ
へ立ち寄り、番兵に袖の下を渡して女性歌手を連れ出す。女性をバスの床下に
隠して警察の検問を通過。ところが、イラク領へ近づくと、米兵が銃をぶっ放
していて危険であり越境できない。さらにバスで国境付近を行くと、再び検問。
女性歌手を連れ出したことが発覚したのだ。検問の警官により楽器は壊され、
歌手は連行される。楽器も歌手も失ってマモらは窮する。
一行の一人がパソコンでネット地図を調べ、西アゼルバイジャンからトルコと
の国境付近を通れば、イラク領へ行けると判明。楽器も調達できるかも。
クルド人警官に袖の下を掴ませて女性歌手を取り戻すが、不安に駆られた女性
歌手はトルコ国境付近で何者かに連れ去られる。マモの親しい音楽家に会おう
と近くの村に行くが、バスの運転手が携帯電話で知らせていたので、彼は親友
が来ると知り心臓発作で亡くなっていた。楽器も歌手も失い途方にくれる。
そこへ「ニェマン(半月)」と名乗る謎の美女が出現。イラク側のコンサート
会場で準備はできていると告げ、彼女と仲間が一行を個別に徒歩やソリで連れ
て行く。年老いて旅にも疲れたマモはついに力尽き、偽装用の棺桶に倒れこむ。
ニェマンが息子をマモの元に連れて戻ったときには、マモは永眠していた。
「わしが死んでも、舞台に上げてくれ」の言葉を残して。(完)

幾重にも積み重なっている困難。劇中の逆境はクルド人の状況そのもの。
しかし、クルドは負けずに前進する。そんな思いを伝えてくれる秀作でした。


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