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アラブ・中東の映画

33さーひぶ。:2005/02/20(日) 22:15:12
『西ベイルート』(1998年、レバノン)監督=ジアド・ドゥエイリ
「地中海映画祭2000」でも上映された作品ですが、そのときは見逃していました。

舞台はレバノン内戦初期のベイルート。主人公はフランス系の学校に通う2人のアラブ人
、キリスト教徒少年タリク、イスラム教徒少年オマル、同じアパートの少女メイ。
内戦の開始によって、首都はイスラム教徒の西ベイルートとキリスト教徒の東ベイルート
に分断される。戦火の下で、性にめざめた3人は娼館(売春宿)に潜りこんだり騒動を起こ
し、青春を謳歌するが、激戦が街を覆ってゆく・・・。

米仏で映画を学んだ監督だけに、性の表現は欧米並みに洗練されていて、過激な表現もあり
ますがそれほど嫌らしくはありません。貫禄たっぷりの娼館の女主人が、異教徒の男が利用
したと知って激怒するシーンはユーモラスでさえあります。表では敬虔なムスリムの体裁を
繕うパレスチナ難民のおばちゃんが、家では亭主を激しく誘惑する場面には笑えます。
戦火の下で、宗教の壁・性の壁を越えて成長してゆく少年少女を描いた佳作です。

タリクの父が息子に「お前はアラブ人だろ!」というと「僕はフェニキア人だよ」と切り返し
たのにも感心! アラブ人キリスト教徒は、アラビア半島から来たイスラム教徒の遺伝的影響
を受けていないので、レバノン人キリスト教徒がフェニキア人の末裔であることは十分に考え
られますね。


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