それでも量子は抽象的な数式で表現するのだ、とファインマンが主張してるのが、例えば37章(www.feynmanlectures.caltech.edu/I_37.html)の5節です。「37–5 The interference of electron waves」の最後から4つ目の「Yet, surprisingly」で始まる段落で、量子の数式は水の波と同じであると。原文の「The mathematics is the same as that we had for the water waves!」に注目してください。mathematicsを斜字体にして文末に「!」を付けることで、力を込めてこの点を強調しています。なぜ量子は波なのか? それは波と同じ数式に従うからです。それ以外の、日常的な言語を用いての説明は、さすがのファインマンにもできるとは思えません。