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科学と疑似科学とを判別する

702Ken:2020/10/04(日) 20:57:44 ID:UBlDZ10g
波数(k)が何であるかは>>695で「距離による位相変化の割合」と述べましたが、これでは不足でしょうか?

cos (ωt - k⋅r)

という式が語っているのではありませんか? (ωt - k⋅r)はコサインの引数だから位相で、単位はラジアンです。ωtとk⋅rは線形結合してるから、どちらもラジアンです。そしてr(x,y,zの統合ベクトル)は距離ですから、kは一定の距離で起こる位相の変化量で、単位はラジアン/メーターになります。

音や光のような最も一般的な波は、変位(音なら気圧、光なら電磁場の強さ)が高低を繰り返しながら、空間を伝わってゆきますよね。つまり時間が経っても位置が動いても位相は変わるので、tとrの関数になります。同じ位置に留まって(k=0)時間的変化だけを見れば、cos ωtという単振動になるし、時間を止めて(ω=0)位置的変化だけを見ればcos k⋅rという静止した波模様になります。例えばオシロスコープはcos ωtのような時間的変化をcos k⋅rという静止した波模様(正確には1次元だからcos kx)として見せてくれます。

これでも

>もっと広い範囲の、波動一般における波数の意味

になっていないのなら、どういう説明をするべきなのか、提示していただけませんでしょうか?

>例えば「周期」なら、「時間的な繰り返しの長さ」でいいですよね?

上で述べたことから、周期には時間的なものと位置的なものがある、と考えるべきと思います。ωtとk⋅rが線形結合してるということは、時間的変化と位置的変化は、同じレベルで波動の造形に寄与します。

時間的周期:2π/ω
位置的周期:2π/k

>例えば以下のように様々なトラジマがあります。
>例えばこれなんかは、中央に横方向への4つ〜7,8つの繰り返しが見えるのですが、そうは見えないでしょうか? 人によっては写真全体で繰り返しがあるといいそうですが。

私が波動における「繰り返し」というのは、同じパターンの変化を、時間であれ位置であれ同じ間隔で、繰り返すことです。例えば第50章(www.feynmanlectures.caltech.edu/I_50.html)のFig.50–1の(b)を見てください。1周期の中では不規則に見えるが、それでも同じパターンの変化が繰り返されているでしょう。(a)にはそのような繰り返しがありません。図の説明に(a)は「NOISE」、(b)は「A MUSICAL TONE」とあります。ここでのMUSICAL TONEは>>696で私が「シグナル」と呼んだものと同じです。

ですから、この場合、トラの縞模様の細部に注目しても意味がありません。どれだけ不規則に見える変化でも、その不規則変化が繰り返されるなら波だと言いました。私が知る限りで、トラの模様にそういう繰り返しがあるという話を聞いたことがないので、>>692で波動には該当しないと思うと言いました。ただし、私はトラの縞模様が作られるメカニズムを知りませんので、もしかすると気温変化のように、シグナルにノイズが入っているだけかもしれない(つまり縞模様は波かもしれない)し、1つの解析手法として、縞模様がある顔から尾までを1波長と定義すれば、単純なフーリエ解析をすることで、ノイズを含まない、シグナルだけの波動として表すことはできるでしょう。

ところで>>699の末尾でも尋ねましたが、波動に関するこのような議論は、本題である「粒子と波動の背反性」を論じるのに必要なのでしょうか? 光の波動性は干渉縞や赤方偏移で明らかなのではありませんか?


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