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科学と疑似科学とを判別する
674
:
Ken
:2020/09/02(水) 22:44:09 ID:Vt0Ycb5Y
>これをまず正してほしい。はっきり言って、これは言葉だけの空理空論です。というより、矛盾とは何かをちゃんと突き詰めていない??
私自身もこの問題を整理できているわけではなく、いわば「疑惑」を感じている段階なのです。この場で議論をして結論にいたるのかも分かりませんが、とりあえず私の疑惑を語ってみましょう。矛盾のある理論ではないかと私が疑惑を向けているのは熱力学の第2法則です。この理論は19世紀に確立されて以降あらゆる観測事実によって確認されてきました。工学応用もされており、エンジンや電池等、エネルギー効率が問題になる製品の開発で貢献しています。
一方で、この理論は宇宙論と直結しており、私たちには観測できない長大な時間の中で何が起こるかも語ります。つまり熱力学の第2法則によれば、宇宙全体のエントロピーは常に増大し決して減ることはありません。よって未来に進むほどエントロピーは大きくなり、ついには利用可能なエネルギーがなくなる、いわゆる熱的な死を迎えるというのです。ということは、過去の世界に行くほどエントロピーは小さかったことになります。宇宙の始まりがあったのかはともかく、遠い過去にはエントロピー極小の状態があったということです。
でも、そのようなエントロピー極小状態は、どうやって生じたのでしょうか?
熱力学の第2法則が正しいなら、そんな状態を生じるはずがありません。第2法則とは、それが正しいなら存在しえない世界を支配する法則として、存在しているのではないのでしょうか。自己矛盾を内包した理論、疑似科学ではありませんか?
この疑惑は私の独創ではなく、ファインマンの物理講義の46章「Ratchet and pawl」の5節「Order and entropy」で論じられています。ファインマンは「矛盾」という言葉は使っていませんが。
www.feynmanlectures.caltech.edu/I_46.html
実をいうと、この部分の解説はファインマンらしくもなく多分に曖昧で、数式もありません。私なりに要約しますと、ファインマンは熱力学の第2法則はエントロピーが絶対に減らないと言っているのではなく、確率的に非常に起こりにくいだけだと指摘しています。どれだけ起こりにくいかは言葉で語るだけで数式がありませんが、それほど難しい考察ではないのでやってみましょう。
例えば1枚のコインを放り上げて表が出る確率は1/2です。100枚のコインがすべて表になる確率は1/2¹ººになります。これでも途方もなく低い確率ですが、宇宙のエントロピーが非常に低い状態、例えばエントロピーがゼロの状態を生じる確率は、宇宙全体の素粒子の総数をNとして1/2ᴺになると思われます。ゼロは極端でもっと「容易な」値が目標でも、「天文学的」などの表現では追いつかない途方もない数字であることはたしかです。私たちは奇跡が作った世界に住んでいるのでしょうか?
1つの可能性として、ファインマンは、観測できる宇宙の外からエネルギーが、つまりエントロピーの小さい状態が、入ったかもしれないと述べます。ただし、いくら新しい星を見つけても、既知の宇宙とエントロピー状態が異なる観測例はないから、その可能性は低いとも語っています。何より肝心な点は、外の世界のエントロピーが小さくても問題の解決にはなりません。それなら外の世界を含めた全体系のエントロピーはなぜ小さくなったのか?と、問題を先送りするだけですから。
同じ問題を扱ったもう1つの文章は、アジモフの小説「最後の質問」です。プロットを要約すると下のようになります。
自己進化をする人工知能が主人公です。人間がこのコンピュータに、どうすれば熱力学の第2法則を逆転してエントロピー減らせるか、と尋ねます。コンピュータは答えられず、「情報不足」と繰り返すだけでした。そして長大な時間が経過し、人類は死に絶え、地球も太陽系もすべての星も消滅し、宇宙の熱的な死がきますが、コンピュータは同じ問題を考え続けるのです。そしてついにエントロピーを減らす方法を発見します。ただし小説では「発見した」というだけで、具体的な方法は出てきません。
方法を見つけたコンピュータは、エントロピーを減らして宇宙を再生するコマンドを実行しますが、この部分が『創世記』の冒頭そのままなのです。
「光あれ」・・・・するとそこに光があった (創世記1章3節)
自他の認める無神論者アジモフにして、宇宙の創世には神を持ち出すしかなかったのか、と私には思えます。
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