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科学と疑似科学とを判別する
457
:
Ken
:2019/07/12(金) 23:52:50 ID:fAtXoc8.
科学が将棋に例えられたので、少し余談をさせてください。
将棋の歴史は存じませんが、おそらくは数百年にわたって「勝つための定石」を発達させてきたのだと思います。それに通暁する人が、多くの対局に勝ち、段位を上げたり、名人と呼ばれるのでしょう。そういう人は定石に、diamonds8888xさんが正しい科学の基準にもつのと同じ信頼を寄せているのではと思います。
ところが、今、そんな名人を打ち負かす、新しい種類のプレーヤーが登場しました。人工知能です。
「人工知能」の歴史も数十年に及びますが、最近のAIの一大特徴は、人間の知恵を学ばない点にあります。これは「エキスパート・システム」と呼ばれたかつての(約30年前)のAIと大きく異なる点です。エキスパート・システムは、その名のとおり人間の専門家のノウハウを組み込んだプログラムで、機械の故障診断や、セールスマンの巡回経路作成などをやりました。当時は若造だった私も関心をもち、プログラムを書いてみたことがあります。将棋にしても、人間が培ってきた「勝つための定石」をコンピュータ・プログラムにしたのが、かつてのAI将棋でした。
ところが、私が理解する、今のAIは違います。将棋なら「敵の王将を取ってゲームに勝て」という目的のみを与え、ほかには知識を与えず、ひたすらシミュレーションを繰りかえさせます。当然、最初は弱い。なにしろ作戦すらもなく、行き当たりばったりに駒を動かすだけですから。
しかし、シミュレーションの数は人間とは比較になりません。人間の一生の対局数など数万件が限度でしょうが、そんなものは数時間でこなしてしまう。数百年の将棋の歴史の中の対局数でも数週間かせいぜい数か月。その中から、どういう局面でどのように指せば勝てたかというパターンを認識するのです。しかも人間と違って、コンピュータは一度学習したことを決して忘れませんし、優秀なプレーヤーを増やすのも簡単です。人間なら師匠が長い時間をかけて弟子を育てますが、コンピュータはデータベースをコピーするだけで「師匠」と対等の「弟子」ができるし、プレーヤー数が増えればノウハウの蓄積速度も比例して上がります。
何よりも今のAIが成し遂げた功績は、人間の専門家が長い時間と努力を傾けて築き上げ、これが最善の「定石」と信じてきたことが、最善でもなんでもなかった現実を突きつけたことでしょう。AIの指し手を人間が見ても、なぜそのように指したのかは分からないといいます。つまり人間の定石とは異なる理論で動いているのです。それでも、繰り返して勝負に勝つという再現性があるので、そこには理論があり、まぐれで勝ったのではないことは分かります。
将棋や囲碁は一例にすぎません。多様な分野で人間を凌駕する人工知能が出現しています。そして、ここからは私の予想ですが、科学研究の分野でも同じことが起こるでしょう。今でも、文献を読んだり検索する能力ではAIの方が上ですが、実験を考案したり、理論を抽出する能力も、いずれ人間はAIに敵わなくなるはずです。今は人間の研究者がコンピュータを道具として使いますが、いずれはコンピュータが考えた実験や材料収集を人間の助手が行うという逆転現象も起こるでしょう。
そして、そのとき、人間の専門家と同じ基準にAIが従う保証はありません。たとえば、反証不可能ではあるが、そのとおりにすると技術が進歩するような理論が現れたら、その理論を受け入れ、基準の方を棄却するしかないでしょう。そうなった時のためにも、基準自体を科学理論の是非を判定するためには使わないのがよいというのが私の考えです。
ただし、繰り返しになりますが、本スレッドの中では、私の意見は封印しています。正しい科学の基準とは万人が従うべき「法律」という前提に立ち、それが普遍的に通用するのかという視点をもちながら、理解をしようとしています。
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