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科学と疑似科学とを判別する
167
:
Ken
:2018/09/11(火) 00:03:46 ID:TbqNCAC6
>>163
で述べられた「検証や反証の方法が原理的に提案できればいい」という点を明確にするための問題提議をしたいと思います。問題は、なにをもって「原理的に提案する」とみなされるのかということでしょう。具体例を挙げながら話を進めます。
17世紀に望遠鏡が発明されてから、その技術は進歩を続け、例えば太陽と同じ大きさと明るさの星を観測できる距離は10光年、20光年、100光年と伸びていきました。望遠鏡の倍率を上げるにはレンズを大きくすればよいことも分かっていました。ですから100光年先の太陽を観測できた天文家は、その時点では1000光年離れた星を見ることはできなくても、やがては見えるようになることが予測できたし、その予測を元に特定の理論の検証方法を提唱できたはずです。これは、ある時点では不可能でも原理的に可能とみなされる検証の分かりやすい例です。
一方、江戸時代から200年も続く邪馬台国論争は一向に決着しませんが、タイムマシンが発明され3世紀の日本を観測すれば簡単に決着するはずです。しかし、将来タイムマシンが発明される前提で過去の時代を観測できると予測する人はいないはずです。理由は、タイムマシンをどうやれば作れるのか想像がつかないからで、これは原理的にも不可能な検証です。
それではコペルニクスが提唱した時の地動説はどうでしょうか。天動説と地動説のどちらが正しいかは惑星を詳しく観測すればよいという点では原理的に検証可能でした。たとえば天動説では太陽と金星のうち地球に近い方はつねに近いのに対し、地動説では金星は太陽よりも手前になったり遠くになったりするので、金星も月と同様の満ち欠けをするはずなのです。したがって金星を詳しく観測し、満ち欠けをするかを検証すれば、天動説と地動説のどちらが正しいかは分かります。実際に、コペルニクスの1世紀後にガリレオがこの観測を行い、地動説の正しさを確信しました。
でもガリレオがそれをできたのはコペルニクスの時代には無かった望遠鏡があったからです。コペルニクスの時代よりも高性能の望遠鏡があったのではありません。コペルニクスの時代には望遠鏡の概念自体がありませんでした。そうなると、惑星の満ち欠けを判別するほど詳しく観測することは原理的に可能といえるのでしょうか。コペルニクスたちにとって惑星の詳しい観測は、今の私たちにとってのタイムトラベルと同様に、不可能なことだったのではないでしょうか。
エーテルの存在は19世紀末のマイケルソンとモーリーの実験で否定されましたが、彼らにそれができたのは、地球の速度の影響を判別できるほど光の速度を精密に測定できたからです。しかし彼らの測定技術は彼ら以前に光速を測定したフィゾーやフーコーの技術の発展形ではありません。フィゾーやフーコーは歯車や鏡を高速回転させ、歯のすき間を通過する光や鏡が反射する光を観測しましたが、これでは測定精度に限界があります。現代のサーボ機構のような技術がないのだから回転速度を精密に制御することも難しかったはずです。一方、マイケルソンたちは光の干渉計を利用して測定精度を飛躍的に向上させたのです。
光が干渉を起こす波であることは19世紀の初めには知られていたので、マイケルソンたちがやったことの原理は既知のものでしたが、その原理(光の干渉)を測定に活かすことを思いつかなかったのです。その場合、光速を測定してエーテルの存否を確かめることは原理的に可能だったといえるのでしょうか? 今の私たちが歴史を振り返れば可能だったというのでしょうが、それは「あと知恵」というものではありませんか?
以上の例のうちで「原理的に可能な検証」に該当するのはどれでしょうか?
私には、望遠鏡の性能が時を追って向上してゆく最初のケースだけだと思われるのですが。
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