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化学物質過敏症についての掲示板
702
:
Nバスターズ
:2014/01/22(水) 19:01:09 ID:8nVcd/dY
Ⅳ.考察
化学物質負荷により発症した化学物質過敏症および慢性疲労症候群患者40名において遺伝的解毒機構を調べた。結果は症例の95%に第一相解毒酵素活性の亢進が認められ、これは生体異物、および薬剤による誘導化学物質、炎症によることを意味していた。第二相酵素GST‐α、GST‐μ、およびGST‐θのタンパク分析では、多くの例で解毒の欠損が認められた。GST‐μで0.2U/ml以下、GSTT1で0.3ng/ml以下では、遺伝子テストで多型性の対応する部位の欠失が認められた。他の例では、グルタチオン、またはその前段階であるシステインの欠乏が酵素昨日の減少に先行していた。末梢血の細胞内グルタチオン測定により、グルタチオンの欠乏がGST‐μ活性低下を伴った5例に認められた。
本研究対象患者の遺伝子分析の結果は、第二相酵素のGSTM1(48%)とGSTT1(10%)では、正常人と似た分析を示していた。一方、GSTP1とNAT2酵素の多型性は、それぞれ42%(中部ヨーロッパでは28%)、および65%(中部ヨーロッパでは57%)の頻度で認められた。個々の環境負荷因子を顧慮しても、重要な結果と言える。
殺虫剤発症のA群患者では、自然遺伝子型(GSTP*A)も認められるが、14例中10例(71%)という高率でGSTP*Bという塩基配列でA313→G、アミノ酸配列ではⅠre→Ⅴalとなる変異が認められた。1例ではあるが、塩基配列でC341−Tという、アミノ酸配列ではAla114→Ⅴalとなる(GSTP1*C)結果が得られた。試験管内の実験では、多型性*B、*Cは酵素の活性センターに関係した変異を起こすことが知られている。特にアミノ酸配列位置105はGSTP1の基質特異性に重要な役割をはたしている21)。一方、多型性*Cは酵素の半減期が短縮することが知られている22)。
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