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雑談スレ

751正樹 ◆6z10n91cnw:2007/11/20(火) 22:08:54
 
>>750の続き
 
          『「悪魔」と「人」の間−「731部隊」取材紀行』
          (下里正樹:日本機関紙出版センター)
          −143頁〜153頁−
          「新抗原体は、私が発見したので、抗原体には最初に私の
         名前が冠せられた」
          保地の発見した新抗原物質と、これを使っての発疹チフス
         診断法の完成は、陸軍軍医団内部にセンセーションを巻き
         起こした。
          「保地・浜田氏反応」は、類属反応ゼロ−−つまり発疹
         チフス血清のみに現われ、他の類属病原体=例えばパラチフス
         血清=には全く反応しなかった。当時、各国の民衆を悩ませて
         いた発疹チフスの診断治療に、正確簡便な武器が出現したの
         である。
          保地清志の考案した診断液と、北野政次・岡本耕造らの
         製造した発疹チフス・ワクチンを巧妙に組み合わせれば、
         シラミを使った大規模な細菌戦が可能になる。
          友軍には最少の被害を、「敵」には最大の被害を与える
         発疹チフス流行作戦が、にわかに現実の物として浮上して
         来たのである。関東軍傘下の各陸軍病院から、数千の血清
         サンプルが731部隊に到着し、昼夜を分かたぬ追試テストが
         始まった。
          「私のいる有田班には、時の関東軍医部長がわざわざ視察に
         来ました。初めは上層部も半信半疑でしたが、追試のデータが
         『保地・浜田氏反応』の有無を正確に確認して行くにつれ、
         半信半疑は絶賛に代わりました」
          保地清志は言葉を続けた。
          「関東軍軍医部長、北野政次閣下、そして有田軍医少佐らが
         こぞって『これは大したものではないか。小学校しか出ていない
         軍属が、こんなに立派な研究を完成したとは!』と言って
         驚嘆しました」
          「軍医部長が視察を引き揚げた後に、関東軍司令部から、
         正式命令が下りましたが。『診断液を大至急、3百万人分作る。
         そのための準備に入れ』と言うものでした」


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