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小谷野 コピペ
297
:
名無しさん
:2007/12/24(月) 17:36:50
実際、鬱状態が長くつづいた。ことに90年、初めての著書『八犬伝綺想』を出したあと、思ったよう
な反応がなく、酷い不安神経症に陥った。不安感に襲われ、実家近くの荒川べりを毎日真夜中、ひたすら
1時間半ほど歩き続けた。もっともこの人の病は、過剰なまでの期待、膨れ上がる妄想の反動として表れ
てくるように思われる。恋愛と同じパターンだ。たとえば最初の本の時には、インタビュアーと原稿依頼
が殺到し、当時創設されたばかりの三島由紀夫賞受賞まで夢想した。そして5年後、2冊目の『夏目漱石
を江戸から読む』の時には出す前から「また黙殺されたらどうしよう」と神経症に陥り、刊行後、再び「
何もする気にならず、廃人同様の毎日を送る」ことになる。
小谷野が自分を前面に押し出すようになるのは、3冊目の『男であることの困難』からである。今度は
ある有能な女性学者に失恋。恋愛、才能いずれも失意のただ中にあって、僅かに残っていた男の矜持は砕
かれ、逆に「『苦しい』と言ってしまう自由」を知る。彼はこの本で初めて「てめえに童貞の哀しみが分
かってたまるけえ」と「もてない男」の怨みを吐露、その身も蓋もなさを武器にした。この本を見て「弱
者としての男」の視点に共感、「同様の潜在意識を抱えもっている男性はいる」と考えたのが筑摩書房の
山野浩一だ。かくして『もてない男』の原稿依頼となるのだが、小谷野はその前に博士論文でもある『〈
男の恋〉の文学史』を執筆。これは「男が恋に身をやつすことは恥ずべきことだ」という風潮への反発か
ら、男の恋を古代から近代までの文学作品を辿って検証。西洋文学では男の片思いは美化されるのに、日
本では近世以降、惚れられるモテ男が英雄、恋に苦しむ男は軽蔑され、その武士的美意識は夏目漱石ら近
代以降の作家も縛っていたと論じた。「恋に身をやつす」男、小谷野だからこそ書けた力作だ。
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