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小谷野 コピペ
291
:
名無しさん
:2007/12/24(月) 17:30:35
世に氾濫する恋愛謳歌。恋愛するのが当たり前、できないことは恥ずかしいこと、不幸で寂しい人生で
あると思わせるような、そんな歌やドラマや小説が巷には溢れている。そんななか、「もてない男」なん
て歯牙にもかけられてこなかった。片思いすら蔑まれ無視されている。さらに昨今のジェンダー研究や男
性学においてさえ、「もてない男」は黙殺。「どうなっているのか」、小谷野の怨みつらみはこれである
。そしてこの怨念こそが、つねに小谷野の原動力となる。
「梅原猛が『怨みを増幅せな、あかんのや』と言ってますが、その気持ちがよく分かる。私も怨みがな
いと書けない」
かくして「私怨」をバネに、身を挺しての反撃となった。『もてない男』は、 「30歳過ぎまで女の
人と付き合ったこともない、しかも童貞だというような男」の視点から、古今東西の文学作品、漫画、歌
謡曲、映画、TVドラマ、芸能ネタまでを手がかりに、童貞、自慰、嫉妬・孤独、強姦といったテーマを
論じ、既存の恋愛論が語らなかった「男心」に光をあてた。刊行直後、まず「もてない男」とおぼしき若
い男性たちから反応があり、次第に女性も含め広い層に拡がった。硬軟両方のマスメディアからも取材が
殺到、読まれ方の幅広さを証明した。
小谷野流「恋愛論」に貫かれているのはズバリ、恋愛は誰にでもできるものではない、という断固たる
メッセージだ。本当に恋愛する能力がある人間は約2割と、恐ろしい発言もしている。にもかかわらず誰
にでも恋愛は可能だとの幻想を振りまくのは、これ、すなわちインチキ宗教「恋愛教」だと小谷野は糾弾
する。しかもこの「恋愛教」、80年代以降ますます強まり、「恋愛のできない者を焦慮に追い立て」、
それがストーカーを生んだのだと、小谷野の主張は過激になる。いわく、「恋愛を礼賛する者たちに、ス
トーカーを非難する資格なんてない」。それは誰より恋に幻想を抱いた小谷野自身の、体験から出た言葉
なのだ。
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