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大型ハドロン衝突型加速器(LHC)

1名無しの物理学徒:2008/09/10(水) 03:50:30

★質量の謎に迫る 超大型加速器、10日始動

・生まれたばかりの宇宙の状態を地上に再現し、「物質に質量があるのはなぜか」など現代物理学に
 残された謎の解明が期待される世界最強・最大の粒子加速器が10日、ジュネーブ郊外で始動する。
 約5千億円かけて建設されたもので、170億円近くを拠出した日本からも約100人の研究者が
 参加している。

 この装置は大型ハドロン衝突型加速器(LHC)と呼ばれ、欧州合同原子核研究機関(CERN
 (セルン))が運営する。スイス・フランス国境をまたぐ1周27キロの地下トンネルのリングに
 世界最大級の超伝導電磁石約1700台を並べ、陽子の集団をほぼ光速まで加速して
 正面衝突させる。

 衝突のエネルギーは現在世界最強の加速器である米国のテバトロンの7倍で、宇宙誕生時の
 大爆発ビッグバンから1兆分の1秒後の超高温・超高圧状態を再現する。

 現代素粒子物理学の「標準理論」では、ビッグバン後、物質に質量を与えたというヒッグス
 粒子の存在が予言されており、発見が期待される。

 また宇宙の質量の約2割を占めるといわれる謎の暗黒物質の候補「超対称性粒子」や、私たちが
 住む宇宙が4次元(時間も次元と考えると5次元)以上である証拠が見つかる可能性がある。
 いずれもノーベル賞級の成果となる。
 http://www.asahi.com/science/update/0909/TKY200809090183.html

※画像:日本も開発・実験に参加する粒子検出器ATLAS。高さは25メートル、奥行きが44メートルある。
 中央下の人の頭上付近で陽子が衝突する=CERN提供
 http://www.asahi.com/science/update/0909/images/TKY200809090186.jpg

※図:http://www.asahi.com/science/update/0909/images/TKY200809090185.jpg
 http://www.asahi.com/science/update/0909/images/TKY200809090187.jpg

2名無しの物理学徒:2008/09/15(月) 19:24:35
・世界最大粒子加速器LHCのシステムにハッカー集団が侵入、CERN

10日に稼働した世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」の
コンピューター・システムにハッカー集団が侵入したと、13日の英タイムズ(Times)
紙およびデイリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙が報じた。

これによると、「Greek Security Team」を名乗るグループが、スイスとフランスの
国境にまたがる欧州合同素粒子原子核研究機構(European Organisation for
Nuclear Research、CERN)のコンピューターに侵入し、LHCのコンピューター・
セキュリティーの責任者らを「schoolkids(小学生)」とからかう内容の書き込みを
行ったという。

このグループはハッキングの目的について、コンピューター・システムのセキュリティー
に欠陥があることを示したかっただけで、実験を妨げる意図はないと説明している。
書き込みには、「重大事が発生したとき裸で走り回ってほしくはないから、(注意を
促すために)今ここであなた方のパンツを下げているのだ」とある。

CERNによると、このグループは実験が開始された10日、CMS検出器4台のうちの
1台に侵入を試みた形跡があるという。

CERNの広報担当者、ジェームズ・ギリーズ(James Gillies)氏は、「彼らの正体は
不明だが実害はない。CERNのシステムにハッキングが可能だということを知らしめ
たかっただけだろう」と話した。

>>>http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2517741/3343184

3名無しの物理学徒:2008/09/21(日) 11:40:15
LHCがトラブルで再び停止、再開まで少なくとも2か月

【9月20日 AFP】 欧州合同素粒子原子核研究機構(European Organisation for Nuclear Research、CERN)は20日、19日に
再稼働したばかりの世界最大の粒子加速器、「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider、LHC)」に再びトラブルが
発生し、修理のため少なくとも2か月は停止させる必要があると明らかにした。

 CERNによると19日午後に発生した実験中の事故で大量のヘリウムがトンネル内に流出したという。予備的な調査の結果、
2つの磁石の電気的な接続に問題があり、大きな電流を流したときに過熱・溶解して機械的な故障につながったとみられている。
CERNは引き続き本格的な調査を行っている。人間への危険はないという。

 トラブル発生箇所の温度が、修理作業ができる程度まで温まるのを待つ必要があるため、LHCは少なくとも2か月は停止すると見られる。

 LHCは9月10日に稼働したが、冷却システムのトラブルで17日に停止を余儀なくされていた。19日に再開したものの、
今回のトラブルで実験が再び中止されることになった。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2519606/3358065

4名無しの物理学徒:2010/03/22(月) 08:42:18
Ker Than
for National Geographic News
February 23, 2010

 大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が早ければ25日にも再稼働する見込みだ。去年の
11月20日に修理を終えたLHCは同月30日、あらゆる粒子加速器を凌ぐ世界最高の加速
エネルギー記録を達成した後に予定の“冬休み”に入っていた。

 LHCはまだ完全な性能を発揮しておらず、今回の再稼働後も出力は半分程度に抑え
られる予定だ。フルパワーでの運用を進めるには、設備の増強が必要だという。

 ただし、半分の力でも数々の素晴らしい発見が実現できるとLHCのプロジェクト
チームは考えている。うまくいけば、3次元以外の余剰次元や“神の粒子”とも呼ばれる
ヒッグス粒子の検知も可能かもしれない。

 粒子加速器は、電場を利用して粒子を極めて細い高速ビームにして加速する。この粒子
ビームを正面衝突させてビッグバン直後の極限状況を再現し、さまざまな科学上の謎を解く
手掛かりを入手できるとLHCプロジェクトの専門家は期待している。例えば、宇宙の質量
の大半を構成しているといわれる目に見えない物質、暗黒物質(ダークマター)の性質に
ついても何かわかるかもしれない。

 LHCは欧州原子核研究機構(CERN)が運営しており、フランスとスイスの国境付近の
地下、全周27キロの円形のトンネルに格納されている。

 LHCは、2008年9月の最初の稼働時に電気系統の故障が発生し、その修復に1年以上
が費やされ、稼働を再開したのは2009年11 月のことであった。2009年12月、LHCは
最初の科学的成果を挙げ、その後、電気代が高いヨーロッパの冬季は予定通り運転を一時
停止した。

 12月に休止期間に入る前、LHCは高エネルギー物理学の世界新記録を樹立している。
2本の陽子ビームをそれぞれ1.18 TeV(1.18兆電子ボルト、TeV=テラ電子ボルト)まで
加速し、互いに衝突させた。衝突エネルギーの総計は2.36 TeVに達している。

 今週から始まる稼働期間中は、さらに野心的な計画が進められる予定だ。現在の
スケジュールでは、各ビーム3.5 TeV、計7 TeVの衝突エネルギーを生み出す実験を、
2011年後半から2012年初めまでに実施する段取りとなっている。

 その後は再び一時停止させる。この休止期間中には、復帰後にLHCの稼働限界である
14 TeVの衝突エネルギーを達成できるよう、超電導装置の増強が進められる。

 2012年の休止期間は約1年が必要になると考えられているが、CERNのビーム部門
責任者ポール・コリア氏は、「期間についてはまだ検討中で短縮化を図っている」と話して
いる。

▽記事引用元  ナショナルジオグラフィック ニュース
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100223001&expand

▽画像  2008年、超電導磁石の初期不良でいきなり運転休止に追い込まれた大型ハドロン衝突型加速器(LHC)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/bigphotos/images/025912_big-cb1266877959.jpg
Photograph courtesy Maximilien Brice, CERN

5名無しの物理学徒:2010/03/22(月) 08:42:48

 今週からの再稼働ではLHCはまだ全力を出せないが、アメリカのイリノイ州にある
フェルミ国立加速器研究所の粒子物理学者で、LHCによる小型ミューオン・ソレノイド
(CMS)実験のメンバーでもあるダン・グリーン氏は、「それでも興味深い科学的発見が
たくさん期待できる」と話す。

「7 TeVは重要なステップだ。高エネルギー物理学に新たな探究の道が切り開かれるだろう。
LHCは半分の力でも“超対称性理論”を支持する証拠をもたらす可能性がある。超対称性理論
では、これまでに知られているすべての粒子にはそれぞれに対応するはるかに質量の大きな
パートナーが存在すると予想されているが、まだそのような粒子は発見されていない。
また、広大な余剰次元の姿も明らかになるかもしれない。線で示される1次元、平面の
2次元、立体3次元については誰もが知っているが、それを超える次元は未知の領域で、
LHCの活躍が期待されている」。

 余剰次元は“ひも理論”でその存在が仮定されている。ひも理論は「素粒子は振動する
小さなひものように振る舞う」と想定する考えだが、まだ証明されていない。

「さらに、素粒子に質量をもたらすとされているヒッグス粒子についても、未完成のLHC
でも証拠を発見できる可能性がある」とグリーン氏は話す。

 LHCのようなデリケートな実験装置にとって期待が大きすぎるとも思えるが、前述の
コリア氏は、「これまでのシステムチェックの間、見事なパフォーマンスを示している」と
話す。「非常に安定しており、実験結果も再現可能であることが証明されている。科学実験
ではこの再現性が特に重要だ。

 優れた運用体制も備えている。2009年末の稼動再開からすぐ初期実験の実施に至った
迅速さがその証拠だ。

(引用ここまで)

6名無しの物理学徒:2010/04/03(土) 00:10:13
 世界最大の加速器が実験に成功【2010年4月2日 CERN】

欧州原子核研究機構(CERN)は、3月30日に世界最大の加速器「LHC」が、
3.5兆電子ボルトという過去最高のエネルギーの陽子どうしを衝突させる実験に成功したと発表した。

衝突で生成された粒子の分析によって、宇宙に存在する物質の起源や宇宙に満ちる暗黒物質の正体の解明、
未発見の素粒子の検出などが期待されている。

大型ハドロン衝突型加速器(LHC)は、 2008年9月に稼動を開始した世界最大の加速器である。

スイス・ジュネーブ郊外からフランスとの国境をまたぐ土地の地下100mに設置されており、
高い磁場を生みだして全周27kmの円形のトンネル内で陽子どうしを加速させ、未発見の素粒子の検出などを行う大型施設である。

LHCでは、中央ヨーロッパ夏時間(以下同様)3月30日の早朝から、3.5兆電子ボルトの陽子どうしを正面衝突させる実験の準備が始まった。

午前中に何度かビームの入射が行われたのち、午後1時6分に2つの逆方向のビームが3.5兆電子ボルトにまで加速され、
陽子どうしの正面衝突が見事観測された。これは、これまでの加速器で実現された衝突エネルギーの記録を3.5倍も上回るものだ。

このような高エネルギーの衝突は、自然界では繰り返し起きており、そのプロセスで宇宙線が発生する。

しかし、そこから研究に役立つような意味のあるデータを抽出するのは、ひじょうに難しい。

また、人工的にそのような衝突をつくりだすには、LHCにおいて数千もの部品が確実に作動しなければならず、
円滑な稼動のためには数百か所の制御が必要となる。

それだけに、実験当日のCERNコントロールセンターは、万が一の事態に備え、10数名の担当者がコンピューターの
モニター前に配置されるなど、興奮や緊張、期待と不安の入り混じった雰囲気に包まれていたという。

実験の成功について、1988年のノーベル物理学賞受賞者Jack Steinberger氏は「LHCにおける、3.5兆電子ボルトのビームの衝突
、合わせて7兆電子ボルトのエネルギー。これは、素粒子物理学者にとって実にすばらしいニュースです。

宇宙の暗黒物質とは何なのかを明らかにできるかも知れません。今後の安定稼動に期待しています」と話している。

また、CERN理論グループのJohn Ellis氏は「人類は、物質というものをより深く見ることになります。たくさんの理論がありますが、
そのうちどれが正しいのかは、実験で証明するしかありません。

なぜ粒子に重さがあるのか、宇宙に満ちる暗黒物質とは何なのか、宇宙に存在する物質の起源とは何なのか。これらの疑問に対する答えが、
LHCにおける発見によってもたらされ、この宇宙の働きや進化に関するわれわれの理解を大きく変えることでしょう」と話している。

LHCでは、すでに衝突で生成された粒子の解析が始まっているが、今後18か月から24か月にわたる連続稼動で、
さらに研究に必要なデータが蓄積される。

その後は、運転休止期間に入り、2008年の9月19日に起こった事故の最終修理や、14兆電子ボルトでの衝突のための改良が施される。

なお、日本の高エネルギー加速器研究機構の加速器は世界最高レベルの性能を誇っており、LHC改良への日本の参加について、現在話し合いが進められている。

▽ ソース AstroArts
http://www.astroarts.co.jp/news/2010/04/02lhc/index-j.shtml?ref=rss
▽ 画像
http://www.astroarts.jp/news/2010/04/02lhc/first-collision.jpg

http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1270212440/l50


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