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『解析概論』輪読

3RSKTTM:2005/07/26(火) 23:04:06
二つの実数x, yの組(x, y)は平面上の点に対応させます。
同様に三つの実数x, y, zの組(x, y, z)は空間内の点に対応させます。
一般にnこの実数の組(x_1, x_2, …,x_n)をn次元空間上の1点といいそれをPで表します。
Pを(x_1, x_2, …,x_n), P´を(x_1´, x_2´, …,x_n´)をするとき
sqrt((x_1-x_1´)^2+(x_2-x_2´)^2+…+(x_n-x_n´)^2)(ただしsqrt(x)は√xを表す。)
をP, P´の距離といい、PP´で表します。
今Pを固定し、
PP´^2=(x_1-x_1´)^2+(x_2-x_2´)^2+…+(x_n-x_n´)^2<δ^2
を満たすならばP´はPを中心とする半径δのn次元の球の内部にあるといいます。
また
|x_1-x_1´|<δ, |x_2-x_2´|<δ,… ,|x_n-x_n´|<δ
ならばP´はPを中心として稜(空間図形の辺のことは正確には稜というらしいです)が座標軸に平行で、その長さが2δなるn次元の立方体の内部にあるといいます。
これらの定義は2次元、3次元の場合の拡張になっています。

2. 数の連続性

全ての実数を次の性質を満たす二つの集合A, Bに分けることを考えます。これらは本文中の表現と同じものです。
(鄯)R=A∪B(Rは実数全体の集合).
(鄱)A≠∅ฺ, B≠∅ฺ,
(鄴)a∈A, b∈B⇒a<b.
このような組み分け(A, B)をDedekindの切断といい、Aを下組、Bを上組といいます。
ここで組み合わせ的にはAの最大元と, Bの最小元の存在について次の4通りが考えられます。
1. 下組Aに最大元max(A)が存在し、上組Bに最小限min(B)が存在する.
2. 下組Aに最大元max(A)が存在し、上組Bに最小限min(B)が存在しない.
3. 下組Aに最大元max(A)が存在しせず、上組Bに最小限min(B)が存在する.
4. 下組Aに最大元max(A)が存在せず、上組Bに最小限min(B)が存在しない.
ただし最大元、最小元を次のように定義します。

定義(最大元、最小元)

Sを実数の集合とする。
MがSの最大元である⇔(def) (M∈Sかつ(∀x∈S)(x≦M)).
mがSの最小元である⇔(def) (m∈Sかつ(∀x∈S)(x≧m)).

しかし1. が起こると矛盾します。なぜならM=max(A), m=min(B)とするとM<p<mなる実数、例えばp=(M+m)/2を持ち出すとp∈AとするとMがAの最大元であることに矛盾します。またp∈BとするとmがBの最小元であることに矛盾します。以上よりp∉ฺAかつp∉ฺBとなりますが、これはR=A∪Bに矛盾します。したがって1. は起こりえません。
では2. , 3. , 4.は起こりえるのでしょうか。
ここで次の公理が成り立つことを認めることにします。


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