したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

「集合・位相入門」輪読会

975臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/08(火) 13:28:32
定理5の証明に入ります。この定理は次の二つの補題2,3から導かれます。これらの補題
のうち、補題2で整列集合に関する命題(たとえば前に述べたとおり補題1>>943)が用いられ
ます。また補題3では選出公理が利用されます。この二つの補題が示せれば、
対偶を取って定理5が示せるのがわかります。

【補題2】
(A,≦)を帰納的な順序集合とする。φ:A→Aは∀x∈A;φ(x)≧xを満たす。
このとき、∃a∈A;φ(a)=a

【補題3】
Aを極大元を持たない順序集合とすれば、∃φ∈A^A(∀x∈A;φ(x)>x)


イメージとしてはxy座標平面でグラフを考えてもらえればよいでしょう。
証明が厄介なのは補題2です。はじめから意味不明な設定が出現します。とりあえず指針。

Aの一つの元x_0を任意固定する。W∈2^Aで、次の(i)〜(iv)を満たすものを考える。
(i)Wは整列集合
(ii)Wの最小値はx_0
(iii)x∈Wが直前の元x_*をもつならx=φ(x_*)
(iv)x(≠x_0)∈Wが直前の元を持たなければsup_AW<x>=x

以上の四条件を満たすAの部分集合の全体をΨ(ホントはドイツ文字W)とすると
Ψが>>943の系の仮定を満たすことを示す(超限帰納法登場!)。
∪Ψ=W_0∈Ψ(⇔W_0が上の四条件を満たす)を示す。
W_0はWにおける最大元。Aが帰納的だからa=supW_0が存在。W_0∪{a}∈Wを示して、
W_0の最大性よりa∈W_0∴a=maxW_0。同様にしてW_0∪{φ(a)}∈Wを示して、
最大性よりW_0∋φ(a)≧a=maxW_0∴φ(a)=a

補題3は選出公理を使うもののそれほど難儀ではありません。方針略。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板