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12帝王学の基本は闘争本能:2004/01/02(金) 16:26
■インテルが滋賀のベンチャーへ出資、狙うは“終日駆動”PC

 無名の電池開発ベンチャー企業がにわかに脚光を浴びた――。その名はパイオニクス(滋賀県大津市)。米インテルの投資部門が9月3日、同社に出資すると発表したのだ。

 パイオニクスは第一工業製薬の社内ベンチャーから独立。研究開発に特化し、試作用の電池材料販売とベンチャー支援制度で食いつないできた。インテルに技術力を認められ、ノートパソコン(PC)への搭載の道筋をつけた。三洋電機など大手メーカーの独壇場である2次電池市場に、伏兵が現れた。

持続時間を2年以内に2倍へ

 「究極の2次電池実用化のメドがついた」。パイオニクスの佐田勉社長(56歳)は自信を示す。同社が開発しているのは、電解質にゲル状のポリマーを使うリチウムポリマー電池。携帯電話やノートパソコンに使われるリチウムイオン電池と比べ、電解質が液状でないので堅牢なパッケージにする必要がなく、軽量化、薄型化に適する。半面、電池の持続時間で劣り、普及が進んでいない。

 パイオニクスは、電極材料を見直し、電解質を紙おむつに吸わせるような仕組みにして、既にリチウムイオンの1.5倍の持続時間を達成した。これを2年以内に2倍にするようにインテルはパイオニクスに求めており、他のベンチャーキャピタルと共同で210万ドル(約2億5200万円)を提供した。同時に技術協力契約も結んだ。

 パソコン時代の覇者インテルは、モバイル製品に使うMPU(超小型演算処理装置)の販売に懸命だが、バッテリーの持続時間というボトルネックに縛られ、思うような製品開発ができずにいる。今回の技術協力では、パソコン内の回路設計の情報をパイオニクスに提供する。現在は一律で供給されている電源を、長時間微弱な電流、一瞬の大量な電流などと、用途に合わせて効率良く供給する考え。1日中使えるノートパソコンを目指している。

 インテルも認めた最先端技術を生み出すパイオニクスの研究設備は、草津市の滋賀県立テクノファクトリーにある。佐田社長を含め従業員数は8人。同社の研究開発の強みは「材料の料理方法にある」と佐田社長は言う。料理とは、電池の電極や電解質に使う材料を、化学品メーカーから買ってそのまま使うのではなく、手を加えるという意味だ。最近では料理の基本は素材と再認識して、化学の専門家を集めた関連会社に材料の開発を急がせているという。

自社での製品化も計画

 佐田社長は、第一工業製薬で石油会社などを相手にポリマーの販売を担当していた1984年に、緒方直哉上智大学教授(当時)に出会いリチウムポリマー電池を知った。ビジネスチャンスになると感じ、独学で最先端の研究や特許の取得状況を調べた。電解質用のポリマー開発という新規ビジネスを提案し、社内ベンチャー第1号を認めさせた。88年のことだ。

 電池メーカーから開発の依頼を受け、売り上げは一時、約1億5000万円に達した。その後、有望な事業を社内に取り込もうとする会社側と対立、2000年4月に完全に独立した。それまでの研究成果や顧客を失い、ゼロからの再出発となった。

 公的なベンチャー育成制度を使い設備を買い揃え、研究開発を続けた。師と仰ぐ内外の大学教授に無償で研究開発の指導を得ながら、技術を磨いた。

 2002年の秋に、佐田社長は試作品を手にベンチャーキャピタルを次々に訪ねたが、技術に目を向けてくれない。苛立ち始めた頃、同社の噂を聞いたインテルの投資部門、インテルキャピタルから接触があった。

 1年に及ぶ技術情報のやり取りを経て出資が決まった。今回はあくまで第1次の出資。予定通りに製品化できれば、パイオニクスが製造工場を持つのに必要な資本も、インテルから提供されそうだ。

 パイオニクスはもともと太陽光発電用の2次電池などニッチな市場を狙っていた。思いがけないパトロンの登場で、いきなりパソコンというメジャーな市場への挑戦が始まった。


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