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他大学の試み

72凡人:2011/11/28(月) 17:21:17 ID:uU.EaOFA0
地域課題に学校が「解」 新生北関東 教育現場の挑戦(4)
2011/11/26 6:04

 「何十年、何百年と残るかもしれないと考えると身が引き締まる」「裏に自分の名前が入るなんて感激」――。文星芸術大学(宇都宮市)の学生が一筆一筆に思いを込めて描くのは「花の寺」として知られる泉福寺(栃木県日光市)の天井画だ。長谷川等伯一門が手掛けた京都・智積院の国宝障壁画をできるだけ忠実に再現する。

「花の寺」で知られる泉福寺(栃木県日光市)の天井画制作に文星芸大生が3年がかりで挑む

 地域貢献の一環で今年度まで3年がかりで挑むプロジェクト。約400年前の制作当時の技法や絵の具にまで心を配り、完成した88枚もの花の絵が本堂の天井を彩る。12月には大学のギャラリーで展示会を開く。

■連携100件に迫る

 地域社会との連携は今やすべての教育・研究の現場に共通するキーワード。若者や子どもが減った地域社会では様々な活動の担い手として期待が大きく、学生もいわゆる「座学」に比べて興味ややりがいを感じやすい。学校も教育・研究の質や知名度を上げ、学生を呼び込むきっかけになる。

 2008年に文星・芸術文化地域連携センターを設けた文星芸大は「芸大」の特長を生かした連携に熱心だ。漫画家のちばてつやさんらが教えるマンガ専攻を持つ縁で、5月には宇都宮市中心部で「デジタルまんが祭り」を企画。商店街などと組んで約1千人を集め、活性化に貢献した。

 烏山城カントリークラブ(栃木県那須烏山市)では今冬のクリスマスイルミネーションを制作。JR宇都宮駅ビルで来年3月開業のホテルには写真部学生が撮った観光地写真を飾る。担当教員も「学生の目の輝きには驚くばかり」。連携事業は通算100件に迫る。

 常磐大学(水戸市)は耕作放棄地の再生に力を入れる。常陸太田市では学生らがソバを栽培。住民との収穫交流会などでにぎわい創出にも一役買う。日立市ではリンゴ栽培や新商品開発に挑む。久慈浜のシラスなど県産食材をふんだんに使った低カロリー弁当の開発ではセブン―イレブン・ジャパンと協力した。

 学生自身が地域に飛び込んで発信する姿も目立つ。ろうそくの光の下、白いワンピースを着た大学生5人が「祈り」をテーマに自作の詩を朗読する。前橋市で東日本大震災の犠牲者への思いをファッションショーと組み合わせて表現した夏のイベントの一幕だ。

 主催は群馬県内の大学生10人で構成する街づくり団体「PRIME(プライム)」など。群馬県立女子大学2年の高野聖奈代表は「犠牲者や被災者のために何かしたかった。焦りのような気持ちを表現した」と話す。

■交流拠点も続々

 学生は地域交流拠点づくりにも動く。宇都宮大生が10月に開いたのは月曜営業のカフェ「SANKAKU△」。パスタやオムライスを目当てに毎回20人ほどが訪れる。「利益を出すのがこんなに難しいとは」と教育学部3年の小暮深雪代表。メンバーの社会勉強になるといい、小学生の宿題の手助けなども検討中だ。

 宇都宮市の空き店舗対策の後押しで、オリオン通りにも宇大生のカフェ「CommuniTEA」と文星芸大生のギャラリー「星ケ宮・Art Space」が登場。小山工業高等専門学校(栃木県小山市)は伝統の蔵を改装したサテライト・キャンパスを栃木市に設け、親子のロボット体験講座などを展開する。

 地域活動の裏には「地域とのつながり抜きには生き残れない」(文星芸大の長島重夫総合政策センター長)という危機感もにじむ。地域との「ウインウイン」の関係をいかに築くか。苦闘の日々は終わらない。

=おわり




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