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他大学の試み

239凡人:2012/05/25(金) 12:01:54 ID:ln0siRg20
取得と研究の挟間 求められる【特許ウォーズII〜闘う大学(下)】
2012.2.17 12:42 産経新聞

 海の向こう米国では、1980年代から産学連携が進み、大学の技術を特許化して企業に活用させる文化がすでに定着している。これに対し、日本は「無形の資産は長らくタダと思われてきた。その1つが知的財産だ」と、知財に詳しい同志社大特別客員教授の古賀智敏(64)は指摘する。

 知財戦略について日米の差は歴然で、それは2010年の特許の国際出願件数でも如実に表れている。大学別の1〜4位は米国の有名校が占め、日本は東大の5位が最高だった。

 「特許に関して日本の大学は赤子同然。戦略など立てようがない」

 ある私立大学の知的財産担当部署のスタッフは、あきらめ顔で話す。知財の重要性に気づくのが遅れた分、知財戦略のプロは当然ながら不足している。日本の大学では、知財の専門家を任用しても1年更新などの任期付きが大半。企業に就職する場合に比べ、待遇は良くなく、大学に専門家が定着しないという状況が続いている。

 古賀は「他の教職員とは別枠で採用するなどの措置が必要だ」と説く。研究成果の実用化にむけた知財戦略を見誤れば、「長年の努力が水の泡となる」(大学関係者)。こうしたリスクを軽減するため、大学同士で足りない人材、研究に関する情報を分かち合う「共闘」が始まっている。

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 東京医科歯科大を中心に一昨年6月に発足した「医学系大学産学連携ネットワーク協議会」(通称・メドUネット)。薬事行政や医療法との関係から、医学系の産学連携は難しいといわれてきたが、メドUネットには55大学と企業など計約160会員が参加している。

 「各校の研究は同じところで壁に当たっている。情報の共有を強化することは研究の効率化を図る上で意義がある」と、東京医科歯科大准教授の飯田香緒里(38)は話す。

 メドUネットの目的のひとつに、企業と良好なパートナーシップを築くことがある。これまでは研究者個人の人脈で連携相手となる企業を探していた。だが、地方の大学などには素晴らしい研究成果があっても「(パートナーとなる)企業を探す人材を抱える余裕がない」と飯田はいう。こうした大学間の格差の是正効果も期待されている。

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 メドUネットに参加する札幌医科大教授で、知的財産管理室長の石埜正穂(52)は10年前、発明や商標権などの手続きを代行する弁理士の資格を取得した。研究活動における特許関連の実務の重要性を痛感したためだ。

 石埜は研究者の知財に関する質問などに応じ、その中で特許の出願ができる事案を選別する。また、外部から講師を招き知財に関する講義を設けるなど、学内で知財の重要性を鮮明にしている。

 大学の特許収入では米国に100〜200倍と大きく水を開けられた日本だが、それでも世界的には2位グループに位置し、基礎研究や製造技術は決して見劣りはしない。研究者個人の水準も高く、メドUネットのような人材や情報を分かち合う産学連携も動き出している。さらに大学の研究成果を特許化して企業へ橋渡しする「TLO」(技術移転機関)も奮闘している。

 しかし、ある関係者はこう嘆く。「国として知財戦略をどう描くのかが今ひとつ見えない」。研究水準や産学連携、TLOとそれぞれは着実に高まってきているが、それらを一つにする総合的な知財戦略が弱いというわけだ。

 「知財大国」を目指す日本。その実現には、特許取得と研究の自由の狭間(はざま)で揺れる大学の研究者たちに明確な国家戦略を示すことが今、求められている。

(敬称略)

 この企画は宇野貴文、南昇平が担当しました。




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