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本尊と曼荼羅

493彰往考来(しょうおうこうらい):2005/11/20(日) 16:21:13

492の続きです。

これは何を意味するのでしょうか?
すでに記しましたが通常の御本尊と導師御本尊の違いは「八幡大菩薩」・「天照太神」とあるか、「閻魔法皇」・「五道冥官」とあるかの違いです。つまり同じ原本でも「八幡大菩薩」・「天照太神」と書写すれば通常の御本尊であり、「閻魔法皇」・「五道冥官」と書写すれば導師御本尊なのです。そして「八大龍王」とある御本尊は、「臨終曼荼羅」に特徴的なのです。恐らくは日寛師が書写した先師の御本尊に「八大龍王」が座配していたのでしょう。その先師は京都要法寺からきた法主で当時京都にて流行していた「臨終曼荼羅」の影響を受けた「八大龍王」とある御本尊を書写していたという考えが成り立ちます。第二十三世日啓師の導師御本尊があることから、その先師は京都要法寺からきた法主というのは確実でしょう。

日霑師以後は「大龍王」となるのも興味深いです。以前、元治2(1865)年の大火で大石寺が焼亡し、戒壇本尊も焼失してしまったという考えを披露しました。「露上御自伝」によれば、「二月廿八日ノ夜半大坊ノ下男部屋ヨリ出火シ構内一宇モ残ラズ焼亡スト 是ヲ聴キ大愕非動シ遽ニ東行ヲ止メ直チニ帰山ヲ計ル」(『地湧からの通信 別巻②歴史編』27頁)とあり大惨事であったようです。“構内一宇も残らず焼亡す”とのことですから、戒壇本尊も焼失してしまった可能性が高く日霑師の時代に戒壇本尊が再建され、以後は通常の御本尊も導師御本尊も再建された戒壇本尊が書写の元になっていると考えると「大龍王」となっている件のツジツマは合います。

by 彰往考来


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