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素朴な疑問

3487犀角独歩:2007/07/22(日) 14:10:29

摂受折伏につき、台釈・日蓮教学を見ると、いくつかの留意すべき点があると、わたしは考えます。この意味は、もちろん、従来言われてきたことについての疑義です。

・法華折伏?

日蓮の真蹟には一度として引用されない『文句』の「法華折伏破権門理」は法華経が折伏の教説であること証拠として常に引用されます。これはまた、たぶん、偽書に違いない『如説修行鈔』で末法折伏を主付ける証拠として上げられるところからも、そうなのでしょう。

しかしながら、真蹟遺文から見る限り、日蓮は、法華経を折伏とは言っていないわけです。たとえば『開目抄』では

止観云 夫仏両説。一摂・二折。如安楽行不称長短是摂義。大経執持刀杖乃至斬首是折義。

と法華折伏とは裏腹に法華経安楽行品を挙げて摂受、大経(涅槃経)を挙げて折伏というのであって、「法華折伏破権門理」とは逆の釈を採っています。

ついでながら、記せば、

無智悪人の国土に充満の時は摂受を前とす。安楽行品のごとし。邪智謗法の者多時は折伏を前とす。常不軽品のごとし。

の「不軽品のごとし」が原文にあったかどうかは、決着がつかず、折伏論者はあったといいます。わたしは日蓮のように文脈を大切にする人であると考えています。もし、ここに日蓮が「〜のごとし」と入れるとすれば、先の止観を受けた形で書くはずですから、「大経のごとし」とするほうが相応しいだろうと考えます。

さて、摂受と折伏、どちらが先かという問いとして

悪国・破法の両国あるべきゆへなり。日本国当世は悪国か破法の国かとしるべし

と問いかけます。この問いは、「若有更為当断其首。如是等文 並是折伏破法之人。」、つまり破法=折伏を受けた文でしょう。となれば、日本が破法の国であれば折伏ということになります。

┌悪国=摂受
└破法の国=折伏

ここで、(この点は既に記しましたが)日蓮の他の真蹟を見ます。

『開目抄』に「‘悪国’悪時これなり。具には立正安国論にかんがへたるがごとし」
『富木殿御返事』に「諸天善神去此‘悪国’故」
『曽谷入道殿許御書』に「其外閻浮守護天神地祇或去他方 或住 此土不守護於‘悪国’」

以上、日蓮は、日本国を悪国であると書いています。
ならば、日本は摂受が先ということにならないでしょうか。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/364/1014180269/3440

ただし、日蓮は摂受か・折伏かという二者択一を説いたのではなく、どちらが先かを言ったのでした。


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