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素朴な疑問

2874犀角独歩:2006/10/17(火) 07:35:40

自己レスです。

> 木樒…その字が「密」をもって充てることは、既に密教の影響あり

この文章は拙(まず)いですね。これでは羅什の漢訳の時点で、恰も密教の影響でこの字を使った如き印象を与えています。

樒は、「宮城県〜石川県以西の山地に生える常緑小高木」ということです。
http://www2.odn.ne.jp/~had26900/medplant/sonota/shikimi.htm

日本の、それも限られた地域に群生していたもののようです。しかし、「樒」という字は、羅什の漢訳で使用されているわけです。けれど、中国にはこの木はなかったわけです。つまり、「木樒」とは、いま日本で言うシキミを指していたものでなかったことが知られます。

シキミが密教で用いられていく段階で、樒という字が密を旁に持つことから、これに充てられていったのではないのかと、わたしは考えるという意味で記したのです。ただし、これは憶測ですから、諸賢の叱正をお願いするものです。

石山発行の『続・日蓮正宗の行事』に

「しきみ
 『栴檀及び沈水、木樒並びに余の材』
 をもって御宝前を荘厳することが説かれています」(P21)

この文章は、少なくとも二つの嘘があります。一つは、先に挙げたとおり、羅什が「木樒」と訳した植物は、今で言うシキミではないこと。岩本訳では、該当部分は「天目樹の塔や種々の材木」(岩波文庫『法華経』上 P115)とあります。

そして、もう一つは法華経方便品には樒で御宝前(つまり、漫荼羅本尊の前)を荘厳するなどとはまったく書かれていないと言うことです。

「諸佛滅度已 供養舍利者 起萬億種塔 金銀及頗梨 車磲與馬腦 玫瑰琉璃珠 清淨廣嚴飾 莊校於諸塔 或有起石廟 栴檀及沈水 木樒并餘材 塼瓦泥土等 若於曠野中 積土成佛廟」

佛舎利を供養せんと、佛塔仏廟を木樒を含む材木、宝をもって建立するというのが、該当の経文の意味です。それにもかかわらず、これを採って、仏花は樒であったというまったくでたらめの文章を捏造しています。

石山のいい加減さには、今更ながら呆れるほかありません。


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