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素朴な疑問
2873
:
犀角独歩
:2006/10/16(月) 19:55:25
樒について、『日蓮宗事典』で引くと
「仏前に供える常緑樹の一つ。葉及び樹皮は抹香、線香の材料として使われている。また、葉は法要の散華の花葩としても使われるが、これは青蓮華の花に似ているからであるという。また、通夜・葬儀の際の一本花としても使われている。「木*佛」という国字も用いる。」
となっていますね。石山で樒の文献根拠とするのは、法華経方便品の「栴檀及沈水 木樒竝余材」でしたか。しかし、日蓮遺文では、その使用は見当たりません。
藤川さんが仰るように神道系の可能性はあるでしょうね。神上げに榊を使うことが先行し、仏にも常緑の葉を供えるようになったのかもしれません。ただ、その字が「密」をもって充てることは、既に密教の影響ありと思います。
また、[木*佛](しきみ)が国字であること、また、Japanese Anise Tree という英名が示すとおり、日本固有種ですから、仏教伝来後、仏前に使用されるに至ったのでしょう。
ちょっと検索してみたら、シキミは「悪しき実」から、その呼ばれがあるというのですが、字の成り立ちからみると“しき密”…“し木*密”といった連想も出来そうですが、これはもちろん、当て推量です。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/6286/shikimi.html
雖念さんがロムされていらっしゃれば、お尋ねしたいのですが、樒に含まれるアニサチン(anisatin)は、その使用によって幻覚を起こす用例などはあったのでしょうか。痙攣性の神経毒を有するとなると、元来は、呪術的な拝礼から神儀に用いられていたものが、神仏習合を通じて、仏教に使われるようになったのかもしれませんね。
http://www2.odn.ne.jp/~had26900/constituents/anisatin.htm
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