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素朴な疑問

1783顕正居士:2004/10/20(水) 08:10
>>1782 勉強中さん。初めまして。

円覚寺のことは知りませんでした。弘安5年に創建というのが落成の意味なら、弘安3年に円覚寺の名前が
すでにあったかも知れませんが、後世に作られた文書の疑いが生じる箇所です。

もうひとつ変な箇所があるのに気が付きました。「春日大明神の託宣」が引用されています。「三社託宣」と
してまとめられる以前に個々の託宣が知られていても不思議ではありません。しかし引用されている文章、
「春日大明神の御託宣に云く、飯に銅の炎をば食すとも、心穢れたる人の物をうけじ〜」は春日大明神では
なく、八幡大菩薩の託宣です。さまざまな偽書が作られたのは鎌倉、室町の戦火の時代です。中国文明圏
では漢の時代から活版印刷があり、併行して木版印刷が行われました。しかし江戸の泰平をむかえるまで
日本では出版の活動はほとんど停止しました。それで偽書の作者はでたらめな引用をすることがあります。

*三社託宣
http://www21.big.or.jp/~tetsuki/shinto/sanjatakusen.html

『新池御書』を特に後世の成立とみなす理由はない、と述べたのですが、二箇所も疑問点があるのですね。
内容上は問題がない、つまり真蹟に見られる思想の延長だとおもいますが、あえていえば、「謗社不参」と
いう具体的なおきてがわかりやすく導けるのが、宗派意識(宗派財政)が出来てからの創作かも知れない。
真蹟遺文の延長上にあるけれども、いささか「情熱的」に過ぎ、いささか「形式的」な真偽未決書、『如説
修行抄』など「折伏系」の偽書が「本覚系」の偽書以外にあり、日蓮の思想をゆがめていなくても、矮小に
している可能性はあるとおもっていましたが、『新池御書』にはぜんぜん疑問がありませんでした。ご指摘
に感謝いたします。


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