蓮祖が授与された大曼荼羅には複雑な意味があると考えました。
① 本尊として
② お守りとして
③ 賞与として
勿論、①と②を兼ねていたり、①と③を兼ねていたりと単純には断定できないかもしれませんが、本尊としてのみ大曼荼羅を書かれたのではないでしょう。
その上、表面に年月、授与者名等を記入している事から考えて、大曼荼羅とは私信・手紙に類する、蓮祖と信者間のとても私的なもののような印象を受けます。
そこで、大曼荼羅を寺院に安置して本尊として公開するというような、現在どこの日蓮宗系寺院で見られる形式は、本来、蓮祖の意図するところでは無かったのではないか、と推測いたしました。