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素朴な疑問
109
:
アネモネ
:2002/07/22(月) 21:56
昨日は、福沢諭吉を掲示板にご紹介しましたが、ワラシナさんの書き込みを読みまして、三井財閥の始祖の三井高利の遺訓を思い出しました。またご紹介させて頂きます。遺訓の最後には、信仰活動について戒めてます。
三井宗竺遺書
一 御公儀時々御法度の趣、主人は申すに及ばず、手代下々まで早速申し聞かせ、堅く相守り申すべく候。ならびに博奕・諸勝負など堅く仕るまじき事
一 同苗ともますます心を同じうし、上に立つ者は下をめぐみ、下たる者は上をうやまうべし。我々は兄弟にしてむつまじく、この末はまたさにあらず。しからばいよいよ心をひとつにし、建て置く家法・礼義をみださず、よく慎み守る時はますます栄えるの利、 人おのおのその心にあり、かれが心をくみ、我を計りて事をなさばよく調る。
一 商人は不断の心掛けうすき時は、他よりその商をうばう。
一 手代を見立てる事専要に候。少なき失をあげて大なる益を捨てる事なかれ。
一 仏神を敬い儒学を心掛け候事は人道に候。しかれども、いずれにても過ぎ候えばその身の家業おこたり、おのずと異形の人のように罷り成り候。仏に志し過ぎたるものは出家のごとく、神道にたより候えば、禰宜・巫のようになり、儒者は利に屈し、人をあな どる。おのずと商売うとくなり、家滅す。各それぞれの行作あり。しかるに外の事に気を移し、代々の家職疎略に致し候事、仏神の妙慮に叶うべき哉。また仏神のために金銀財宝をなげうち、莫大の費え致し候事大きなるひが事と存じ候。仏神はその人の心にあり。しかるを金銀出して善を調え候ようなる事はあるまじく候。
宗教との距離感を自己管理するというのは、最も難しく最も大事なことかもしれないなと思います。私にとっても、これは課題です。
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