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死刑制度についてひと言お願いします

481Low:2004/07/07(水) 05:59
そもそも生きるに値しない人間というものはいない、というのは確かです。
価値観はその時々の状況によって違うわけですから、戦場の勇者も単なる殺人者もやっている事は同じでも、時の社会がそれをどう捉えるかによって180度異なる取り扱いを受けるわけです。

しかし、人権によって誰でも生きる価値があるとされた事には大きな疑問を感じます。
人権とは本来自由権であって、権力からの自由を確保する為の権利です。
自由権の淵源は自然権の思想、即ち人は誰でも生まれながらにして、自由に生きる権利を持っており、それは人である限り当然に有するものという発想です。
そもそも自然としての人間には「生きる価値」や「善悪」を考える必要は無いのです。
生まれてきた以上、好きにすればいいということです。
人権の中心規定たる憲法13条に幸福追求権というものがありますが、これこそが「人間は快楽を求める」ということを認め奨励した条文に他なりません。
しかし、「公共の福祉に反しない限り」という条件付きです。
権利には当然に内在的制約(他者加害の原理)があるので、他人に迷惑になるような幸福追求はそもそも認められていないということです。
憲法は個人の生まれながらの自由を標榜しつつも、権利の限界も認めたということです。

権利の制約手段の一つとして、権力による殺人を容認する事については大賛成というわけではありません。
しかし、対立する権利の矛盾・衝突は、あくまで客観的合理的な権利・利益の比較衡量によってバランスを考えてなされるべきだと思います。
今は一人を殺しても、まず死刑にはなりません。加害者の人権に天秤が傾いている時代です。
アメリカの一部の州のように、死刑を無くして懲役150年とか量を重くすればいいという問題ではないと思います(そもそも「人道的観点」から死刑を廃止している国々の土壌はキリスト教の思想です。死刑の廃止が先進的な発想かどうかは、かなり怪しい気がします。)。


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