したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

死刑制度についてひと言お願いします

3115無精髭:2012/05/24(木) 03:52:45
凶悪犯罪者を生かすお金でホームレスや失業者を救えるのではないかと仰いましたが、とりあえず
基本的な事実の確認から。

今年度の当初予算で計上された生活保護費は3兆7000億円、失業等給付は1兆7,790億円(そのうち
暫定措置として13.75%(本来は25%)を国庫負担でまかなうことになっていますが。ちなみに
2年前のニュースでは失業等給付の収支が3500億円近くの赤字の見通しでこれじゃ3年連続赤字だ、
なんてことも取り沙汰されてました)だそうですが、たかだか数千万〜数億円補填したところで
どうにかなるものではありませんし、全国のホームレス数は9576人(厚労省発表)で年々減少傾向に
あるとのことですが、そのかわり生活保護受給者は増えていて、その数は2月時点で209万7401人(厚労省調べ)、
完全失業者数は3月時点で307万人(総務省調べ)だそうで、たかだか数千万〜数億円で救えるような
人数ではないです。はっきりいって救えません。お金と同様、時間も有限なので死刑問題にかかわっている暇が
あったら、たとえば生活保護費不正受給問題に取り組んだほうがまだマシです(厚労省によれば、
2010年度に発覚した全国の不正受給件数は2万5355件(128億7425万円))。

死刑囚の数は現在132名。一人当たり1000万円掛かってるとしても13億2000万円。この額は、
この国の税収と比べても、あるいは国民一人当たりが負担する額から見ても、大したものでないのは
一目瞭然でしょう。凶悪な犯罪者とはいえ、それっぽっちのお金のために殺すのはどうかな、
と思う人もいるでしょう(無論、別の理由で殺したほうがいいと考える人は多そうですが)。


「死刑執行して浮いたお金で生活困窮者を救おう」などとただアナウンスするのは、2つの点で
誇大宣伝っぽくて問題ありですね。一つは、生活困窮者を救えるほどの額が死刑執行で浮くのか
明らかにされていない点(おそらくそんなに浮くはずがない点)。もう一つは、死刑存廃問題よりも
遥かに巨額だと思われる税金の無駄遣いとか霞ヶ関埋蔵金の件とかあるので、真剣に生活困窮者を
救いたいと感じていて、税金の無駄遣いを減らせばその目的が達成されるとも考えているのであれば、
死刑存廃問題に関わるのはそれこそ無駄というか非効率としかいえない点。

紫煙狼さんは「にch炭さんは税金の無駄遣いを批判することに関心があって死刑制度にはどうも興味ないっぽい」
と感じたのかもしれませんが、私はむしろ「にch炭さんは生活困窮者の問題とか財政のことにはほとんど関心なくて、
それと比べて死刑存廃についてはこうやって書き込むくらいだしまだ興味あるんじゃね?」という感想を抱きました。


紫煙狼さんが前に書いてるけど、存廃議論をやってる人たちの中には、コスト問題など
どうでもいいという人は少なからずいましょう。仮に存置が廃止よりもコスト高だと
証明されたとしても、明確な死刑存置団体である全国犯罪被害者の会は存置を主張し続ける
と思いますし、逆の場合でも廃止団体は廃止を主張し続けると思います。

ただ、どれくらい死刑で金がかかってるのかとにかく教えろ、という点では共闘できると思います。

ちなみに私個人の場合、コスト問題の答えが自らの死刑是非の判断を左右するかどうかは程度問題だと
思っていて、死刑廃止が財政を相当圧迫することになるとか、実は死刑存置が相当なコスト削減に
なっているとかいったことがない限り、自分の中で存置するか廃止するかを決める決定打にはなりえない
と考えております。死刑を廃止して終身禁錮刑やら仮釈放なしの無期懲役やらを導入してもコスト面で
旧制度下との差が大して出ないのであれば、コストとは別の要因で死刑存廃を決めるべきだという思いは
変わりません。仮にどちらも大してコストが掛からないとすれば、死刑を残しつつ先述した新刑罰を
導入することもありえるでしょうし。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板