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死刑制度についてひと言お願いします

2645無精髭:2010/03/01(月) 11:26:03
シェンさんの臓器ストック案も、>2643-2644に至ってついに死刑存置論としての輪郭が
はっきりと出てきたのではないでしょうか(笑)。おかげでだいぶ理解が助けられました。

以下、覚え書き程度の書き込みとなりますが。

政治的表明という観点から言説を捉えると、それは主に二つの型に分けられると思います。
一つは、人々を自分の下へと集めるための言説(迎え入れのための言説)。もう一つは、
人々の方へと自分が擦り寄っていくための言説(歩み寄りのための言説)。

「妥協案」という記述にもあるように、シェンさんの臓器ストック案は後者に当たるのでしょう。
とすれば、上記の「人々」というのは、この場合「死刑賛成派」あるいは「死刑を支持する国民の
大多数」を指すことになるかと思います。つまり逆を言えば、「死刑反対派」は臓器ストック案の
言説の対象(聴衆)とされていないだろう、ということですね。廃止派であるシェンさんが同じ
廃止派であるKenさんに対して「妥協案」を提示するなんてことがあるわけがありませんから。

>「そこまで臓器牧場には拘らないし説得は端から諦めてますよ。」
とのことですが、もっとこだわってみてもいいんじゃないでしょうか。たしかに死刑反対派・
廃止派に対してそういった言説を繰り出すのは効果も何もないでしょうが、死刑賛成派・存置派に
対しては対立する者の立場から妥協案をぶつけるのは有意義なはずでしょう。Kenさんは無理でも
(lovelessさんも難しいにしても)、現在の執行方法にこだわりを持っていず、EUからの批判を
内政干渉だとして退けるような存置派は説得できるかも知れませんよ。あるいはシェンさんと同じ
ように「判決確定から6ヶ月以内に執行」という刑訴法の規定が守られていないことを問題視する
推進派にとっては単純に執行方法の見直しという点でも相当魅力のある提案だと思われます。
また、臓器移植推進を掲げる人々にとっては、死刑囚に対する強制摘出のみならず、その他の
受刑者が自由にドナー登録を行うことができるようになるための端緒となるような、広視野で、
先を見据えた提案でもあるのではないでしょうか。臓器移植という観点から、もはや用済みと
されたはずの死刑囚の身体的価値を、労働力とは別のものとして社会において再び普遍化する
というシェンさんの提案を世に広めることは、死刑存廃議論の枠をはみ出た議論に発展しうる
のですから、詭弁だとか妄想だとかいってそれを自粛する必要などないでしょう。

いずれにしろ、くどいようですが先にも言ったように、シェンさんの生体移植刑案は死刑反対派・
廃止派に向けた提案ではなく、賛成派・容認派に向けた提案なのでしょう。それは同時に「現在の
死刑制度がこういった条件を満たすなら、私は賛成派に転じますよ」という趣旨を出すことなのですから、
この言葉が「死刑制度に求められている効果のほとんどが他の刑罰や制度で代用できる」と主張する
Kenさんや「特定の犯罪者が逮捕・勾留後も死刑に処されなければならない理由、そして死刑制度を
存続しなければならない理由がないのであれば、人権保護の基本理念に基づいて廃止されるべき」
と主張するような死刑廃止派に向けられた言葉だとは、ますます私には思えないわけですね。ならば
翻って、死刑廃止派に対しての説得は諦めたからといって、存置派に対しての説得は諦めるべきでないし、
このスレッドで生体移植刑案を自論展開するのを躊躇するのだとすれば非常にもったいないという気がしますね。


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