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死刑制度についてひと言お願いします

1995無精髭:2009/06/14(日) 18:49:42
「計画性」への該当事例について、あるいは「犯行計画」の可罰/不可罰についてなど、
大体シェンさんが仰ることで納得できるのですが、いざ実際に計画性の有無や程度を判定するのって
すごく難しく思えるんですよね。たとえば、―――また>>1988の例えで恐縮ですが―――
(い)(ろ)(は)(に)のような場当たり的な通り魔犯罪について、被告が犯行の計画性を否定していて、
弁護側が次のようなことを主張している場合なんか特に。

「実は当時被告はフラフラっとホームセンターに寄って何気なく凶器となる得物を買って、
それを見ているうちに人を殺したくなったのです。」

んなバカなっていう話ですが。でも、計画性の有無を確かめるには厄介なことになりそう。
まあ、計画性の有無に関わらず(あえてそこのところを争点とはせずに)、適切に処罰することは
可能かと思われますがね。

ですが、次のことはシェンさんが>>1992で仰った「動機がない殺意」というものもありうるんだよ
とのご指摘に気づかされたのですが、それを考慮に入れると、

「後に凶器となった得物が被告の生活上必要なものであったため(たとえば日曜大工という趣味のため
ハンマーとか錐が必要だったとか、調理用具として包丁が必要だったとかいった事情が考えられます)、
ホームセンターへ出向いたのだが、実際に購入した後、それをまじまじと見ているうちにムラムラと
殺意が沸き起こり、、、」

みたいな場合、そういった弁護側の説明が事実なら計画性はないということになるのでしょうが、
ホントかよー、という疑いは消せませんし、じゃあどうやってそれを確かめたらいいんじゃい(審理の
仕様がないよお)と途方にくれてしまいそうです。和歌山毒カレー事件裁判の事実認定だって、被告が
一貫して無実を主張していたわけですけど、シェンさんと違い推定無罪の原則を採用しない限りは、
有実か無実かと徹底的に審理しようと思えばものすごく難航を極めるであろうことは必至で、それと
同じような(あるいはそれ以上の)困難さを「動機なき殺意」の認定には感じてしまいます。

ナイフとかライフルとかボウガンとか、そういう武器の形状には、ある面実用性を追い求めた美しさって
ものがあると思うのですが、そういう危険な美に魅了(!?)されたから対人的に使用してみたくなった
のだ、といった言い分もそれなりに人間心理の一面を突いているんじゃなかろうかと。


あと、通り魔犯罪の計画性といった例だけでなくて、西村京太郎ごっこ的な犯行計画を認定する・しないも
なかなかに難しいことかと思われます。アリバイ偽装のためじゃなくて、たんに犯罪を円滑に遂行するための
計画を立てたという例を引き合いに出しますと、

「Cという都市に住むAがDという村に住むBを殺そうと思った。Bに会うために、
AはCからDまで最も早く移動できる方法を考えた。これは計画性の有無に関わるのでしょうか。 」

またまた>>1988の例で恐縮ですが、上記の文から「ある時点で明確な殺意を抱いた」的な箇所を
抹消してしまうと、やっぱりシェンさんの「動機なき殺意」あるいは「ポッと出の殺意」とやらの
可能性と、明確な旅行計画のみが残されてしまいます。そうなると、どうやって目的地への最適移動
手段を思案した計画と殺意との関連を見出すのか、言い換えれば旅行計画と犯行計画の境界線を
どこに引くべきか、という問題が浮上することでしょう。

まあ、シェンさんの仰る「動機なき殺意」を認定するには精神鑑定が必須でしょうから、結局のところ
現状における精神疾患の有無、あるいは精神科や神経科への通院記録の有無によっても、その考慮の
対象となるか否かはあらかじめ分かったようなものでしょうけれどもね。


以上が、私が「計画性」という言葉にこだわるところの背景ですかね。それと、単なる計画が
犯行計画として認められた場合、それが何のための計画なのか、によって罪の重さって変わる
のかなという疑問もありますね。たとえば、同じ殺人についての審理でも、アリバイ偽装のための
計画と、殺人の成功を期するため(目的どおりに遂行するため)の計画と、どちらが悪質なのかな、
という疑問ですね(笑)。たぶんこんな阿呆なことを考えているのは日本中で私くらいなものでしょけど。

>>1992-1993については後日レスいたします。


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